新規事業おじさんのつぶやき Vol.248 マッキンゼーに聞く日本企業の“データ敗戦”
以下の記事が目に留まりました。
【独占】マッキンゼーに聞く日本企業の“データ敗戦”、「PoCのお蔵入り」が続く理由
https://www.sbbit.jp/article/cont1/114386
>たとえば自動車会社であれば、歩留まりの改善やリコール予知、製造機械の予防保全など部分的な取り組みはできていますが、社長と全社員が同じデータを見て取り組めているかというと、そうはなっていません。その意味では、データドリブン経営までにはいたっていないと思います。
私が「データドリブン」という単語を初めて聞いたのは20数年前。それから、どうなのか。残念ながら、上記で指摘されている現状はそこかしこにありますね。
>たとえばAIを活用するのであれば、まずバリューチェーンを解析して、AIを適用したときどこにインパクトがあるかをディスカッションします。その上で、完全デジタル型でいくのか、ハイブリッド型にするか、あるいはAIを使わないマニュアルでやるのかを決めていきます。
この指摘は新規事業プロジェクトにおいても有用な考え方ですね。
>DX推進部が苦労してサブスクモデルを作ったものの、事業部側にハードウェア売り切り型モデルのKPIしかなく、いくらサブスクが売れても営業成績にならないので引き取れないというケースがありました。このように、サブスクをやろうとしても、営業部門が追従していなかったり、人事設計が古いままだったりしてうまくいかず、「敗戦」してしまうケースが非常に多いのです。
まさに、今日、多くの新規事業プロジェクトがこれのためにスタックしているというケースは多いのではないでしょうか。
>ここでも重要なのは「インパクト設計」です。顧客目線でインパクトを検討すればデータは一元管理されている必要があり、したがって統合データ基盤が必要になるのです。インパクトの期待効果算出が最初にあって、すべての課題はそこに紐付けられるべきなのです。
自社のアセットを使いこなせるインフラがあるのとないのとでは、新規事業開発に対する影響が出てくるということと言えましょう。
(本稿は2023年に投稿したものの再掲です。)

