新規事業おじさんのつぶやき Vol.125 電機産業だけではない。日本企業は何を間違えたのか?
以下の記事が目に留まりました。
電機産業だけではない。日本企業は何を間違えたのか?
電機産業だけではない。日本企業は何を間違えたのか? - 集英社新書プラス
https://shinsho-plus.shueisha.co.jp/interview/katsura_egami/22495
本稿で語られている電機産業の30年をリアルタイムで生きてきた者の実体験を踏まえて、新規事業黒、新規事業さんに知っておいていただけたらなと思うことをピックアップしてみました。
自分たちの当時のことを考えると、デジタル化の本質を理解する前に、儲けなければいけないとか、それでは韓国や台湾に勝てないとか、そういう“邪念”のようなものが先に立ち、デジタル化とは何なのかという“本質的な理解”に思いがいたらなかった気がします。
イノベーションというのは、なにかキッチリしたプランがあって、それに基づいてやっていて起こったかというと、必ずしもそうではない。隅っこの方で何やらやっていたことが花開くことがある。人間ですから、先のことは分からない。なにが起こるか分からないから、あまり絞り込んでしまうと、花が咲くものも摘み取ってしまう可能性がある。それはもったいないんじゃないかと思いますね。
インターネットが世の中に広まった当時、その技術についてはみんな関心があったし、自社の製品では何ができるかは当然考えていました。しかし、もう少し俯瞰してみて、自分の会社のことだけではなく、インターネットで社会はどう変わるのか、我々には何ができるんだろうか、どうやったら世の中を感化できるのか、というディスカッションがあったのかどうか。
あったとしたら、それは本当に適切なメンバーで行われていたのか。新しい技術をどう使うかについては、やっぱり若い人でなければアンテナは働かないと思うんですね。正直、私自身そうでしたし、父やそのまわりの役員たちも、そこはわからなかった。そのあたりが日本企業の弱みだったのではないかと思います。
だいぶ長い引用になってしまいました。これらの引用自体が雄弁に語っているので、この位にしておきます。私自身がリアルタイムで生きてきた世界と時代の話なので、ご興味のある方がおられたら、お話はできます。ただ、今日のところはこの位にしておきましょう。
(本稿は2023年に投稿したものの再掲です。)

