以下の記事が目に留まりました。

【Why編】大企業の“現役”新規事業推進リーダーが語る「アイデアの落とし穴」
https://thefilament.jp/incubation/5227

本稿では3つのWhyが取り上げられています。
それでは、順番に見ていきましょう。

Why編①:トップセールスによるお付き合い
>1点目は最初に事業オーナーを決めずに始めたアイデアはビジネスモデルやマネタイズの検討のフェーズになって主導権がどちらにもないため、両社の思惑が合わなかったり受委託の関係性から相手側に忖度したりで具体的な検討までなかなか前に進まないということ。
>2点目は、現場のマネージャーの理解や協力が得られずに実行力が伴わないということがあること。アイデアの具現化を検討するフェーズになると既存事業部の協力が必要なことも多いですが当事者不在で始めたアイデアは実現化のタイミングになって事業部の協力を得られず頓挫してしまうリスクもあります。

何度も、何度も、目にしてきました。
もちろん、全部につきあう必要はないのですが、新規事業君、新規事業さんたる者はこうありたいですよね。
自分が「これだ!」と思ったのならば、自らが主導権を取りに行く。これに尽きます。
自分が「これだ!」と思ったことなのですから、「これだ!」と思った人がやればよいのです。

Why編②:なぜ自社でやるかが語れない
>実は私も「droppin」の最初のアイデアは自分の原体験から生まれた課題解決が出発点だったので、なぜ自社でやる必要があるのかをうまく言語化出来ていませんでした。
>事業背景としては、社会や技術の不可逆的な流れがあること、その変化に伴う市場機会があること、その中で自社で取り組む理由について言語化します。
>不可逆的な流れが起こっていることを示し、オンラインと対面コミュニケーションの狭間にあるギャップが課題となりビジネスチャンスが生まれていることを市場機会と捉えました。
>またWhyNTTについては、自社のリモートワークやワークスタイル関連のプロダクトとのアップセルやデータ連携にシナジーがあること、自社も率先して取り組むワークスタイル変革を通じて培ったノウハウとセットにして顧客企業に働き方のDXソリューションとして提供することができること、などをストーリーにして事業計画にまとめていきました。

「なぜ自社でやるか」

実は、これが一番難しい課題です。私自身も本当に悩まされます。

本稿から、これは普遍的なキーワードなのだろうと思うものを以下にピックアップしました。
・不可逆的な流れ
・ギャップ
・シナジー

これら3つのキーワードを意識していくとよいでしょう。

Why編③:アイデアが小粒
>私はアイデアを考える上で初期の頃は小粒でいいと思っています。むしろ中身の無いハコモノプラットフォームの絵を考えるくらいなら、リアルな顧客と深い課題が見えやすい小粒の方がいいとさえ思います。
>お金を出す経営層が納得するビジネスプランにする必要があります。つまり、その市場が今後広がっていくということを説明し、市場のポテンシャルを積み上げて、TAM(「Total Addressable Market」=獲得できる可能性のある市場規模)を最大化させるということです。
>起案者が最初に思いついたアイデアは事業としては小さな種かもしれませんが、最終的なビジョンを実現するための最初のステップとして位置付けていくことで、今やっていることがただのスモールビジネスではなく、将来的には自社に貢献する事業の種であるということが少しは理解されやすくなると思います。

これまた難しいのですが、常に意識しないといけないポイントです。

本稿では、経営層の納得を得て、スタートを切るところにフォーカスした記述がなされていますが、これはプロジェクトを進めていく際にも、常に留意していないといけないポイントです。

初期の頃は小粒でよいのですが、その先の大きくする展開を常に意識していないといけないということです。

これは、こうして読んでいる分には「当たり前じゃん」となるのですが、現場で常に意識し続けるのは結構辛いことです。

でも、やらなくてはならないことなのです。

(本稿は2023年に投稿したものの再掲です。)画像のタイトルを入れてください