新規事業おじさんのつぶやき Vol.184 実は「大ボラ」は効果的?
以下の記事が目に留まりました。
実は「大ボラ」は効果的?既存ルールの支配下で新規事業の芽を植える方法、ライオン、リクルート、コマツの実践者に聞く
https://diamond.jp/articles/-/322701
>コマツも製造業ですが、全く新しい価値創造をするときは、とにかくやってみて失敗する、しかも、「高速に失敗する」前提です。
ところが、基本的にものづくりというのは、失敗をさせない型になっています。言い換えれば、長年守ってきた会社のものづくりのルールが、新しい価値創造のチャレンジを生ませないような仕組みになってしまっているのではないかと思います。
私自身、大手電機メーカーで34年働いてきたので、よくわかるのですが、大多数の人々はこういう人種です。こういう世界で新規事業開発に挑むということは、ある意味、モノ好きと言えましょう。
>これは積み上げ型の悪い部分ですが、意思決定を狭める要因になる一方、それが重なったときにオプションの増え過ぎという要因にもなりやすい。そのため、私の立場からすると、経験を知識化(ナレッジ)して汎用的・標準的なものにしたり、少し抽象化をするといったことがすごく大事です。そうすれば、マーケットの変化において既存のものを意味付けできると思います。
汎用的・標準的なものにする、抽象化するというところを、新規事業君、新規事業さんたちには意識してもらうとよいなと常々思うところです。
新規事業おじさんが相談をお受けする時には、このことを意識して、壁打ちのお相手をするようにしています。
>正解がない状態のときは、いろいろな立場や領域の人たちが、エラーをするという前提で「あなたはどうしたい?」と問いかける。それに対して、新規事業の担当者が「私はこのファクトからこういう仮説を持っている」とぶつけられる状態にある。それこそが、新しいことにチャレンジするのに向いているスタンスだなと、過去いろいろな方を見てきて思います。
なかなか難しい話ですが、新規事業君、新規事業さんとお話していて気づくことの一つが、「このファクトからこういう仮説を持っている」のファクトの量、掘り下げの深さを追求したいなと思うことが多くあるというものです。
新規事業おじさんと対話の機会を持っていただくことで、少しでも深く掘り下げるきっかけを作れないだろうかと、最近とみに思います。
>将来のことはわからなくても、なりたい姿はあるわけで、そこに向かって、現在考えている予測はこうですと、とりあえず打ち出す。右往左往しながらそこを目指して進んでいくということだと思います。
最後に、これを取り上げたいと思います。
新規事業君、新規事業さん
あなたは、なぜ、これをやるのですか?
その答こそが「なりたい姿」ではないでしょうか。
(本稿は2023年に投稿したものの再掲です。)

