サッカーを通じてマネジメントのポイントを理解するVol9~ハリルホジッチ監督からの学び~
サッカーを通じてマネジメントのポイントを理解するVol9の記事です。Vol8は【攻守の要】中村憲剛と考えるボランチ論です。こちら
目次
- サッカーからマネジメントが学べる理由
- ハリルホジッチ監督からの学び
サッカーからマネジメントが学べる理由
サッカーを通じてマネジメントが学べるポイントは、以下の9つがあります。
- チームワークの重要性:サッカーは11人の選手で成り立っており、連携と協力が求められます。企業のマネジメントでも、部門間の連携やスタッフ間の協力が不可欠です。
- リーダーシップ:キャプテンや監督がリーダーシップをとり、チームを牽引します。これは、企業のリーダーやマネージャーの役割に似ています。
- 戦略とタクティクス:試合ごとに相手の特性や弱点に応じて戦術を組む必要があります。これは、ビジネスの戦略計画に似ている点があります。
- 資源の最適な活用:サッカーでは、選手のポジションや交代戦術を適切に選ぶことが大切です。企業では、人材や資金、その他のリソースを適切に配置・活用する能力が求められます。
- 継続的な学習と改善:サッカー選手やチームは、試合や練習を通じて常に成長し続ける必要があります。これは、企業の絶え間ないイノベーションや改善活動と共通しています。
- 危機管理:試合中には突発的な事態や誤算が生じることも。それをどのようにカバーし、逆転するかが求められる。これは、ビジネスの危機管理と似ています。
- コミュニケーションのスキル:選手同士、そして監督やコーチとのコミュニケーションは、試合の流れを良くするために非常に重要です。企業におけるコミュニケーションの重要性と同様です。
- 結果を出すプレッシャー:選手たちは勝利のためにプレイしますが、そのプレッシャーは企業の結果を求めるプレッシャーと似ています。
- ステークホルダーとの関係:ファン、スポンサー、メディアなど、多くのステークホルダーとの関係を築く必要があります。企業も顧客、株主、メディアなどのステークホルダーとの関係を築く必要があります。
ハリルホジッチ監督からの学び
参考書籍:書籍「サッカー日本代表を鍛えた監督力」
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日本代表が、2015年6月11日に試合で勝利した後のコメント
「今日は良い試合をしたと思う。スペクタクルな内容だったし、選手はかなりのパフォーマンスと速さを見せてくれた。もう少し点が取れたと思うが、選手にはブラボーと言いたい。」 -
コメントからの学び
リーダーなら常に選手たちの欠点だけではなく長所を観察して勇気づけなければならない。反対にリーダーが選手たちにいくら欠点を指摘してもそれはマイナスにこそなれ、決してプラスには作用しない。それどころか欠点を指摘された選手たちの気持ちは萎え、肝心のモチベーションまで低下してしまう
どんなときでも選手たちの長所を見つけて、それを言葉に表して励ますリーダーだけが一流の指導者と言える
マネジメントに活かせると捉えた部分
上記から企業のマネジメントで学べることは、リーダーシップと人材マネジメントの重要性です。具体的には以下の点が挙げられます。
- 長所の強調と勇気づけ:
企業のリーダーは、部下の長所を観察し、それを強調して勇気づけるべきです。
長所を強調することで、部下の自信とモチベーションを高め、成長を促進します。 - 欠点の指摘の影響:
欠点を過度に指摘すると、それはマイナスに作用し、部下のモチベーションを低下させる可能性があります。
欠点の指摘は、建設的なフィードバックとして提供し、成長の機会として捉えるべきです。 - 励ましとコミュニケーション:
一流のリーダーは、どんなときでも部下の長所を見つけ、言葉に表して励ます能力が求められます。
励ましの言葉は、部下との信頼関係を築き、チームの一体感を高める効果があります。 - 人材の育成とマネジメント:
部下の個々の能力と長所を理解し、最適な役割と育成プランを提供することが重要です。
人材の育成と適切なマネジメントは、個人と組織の成長を促進し、企業全体の成功に寄与します。
ここから学べるマネジメントの原則は、企業のリーダーが部下との関係を深くし、個人とチームの成長を促進することです。
リーダーが部下の長所を見出すことで、より効果的な人材マネジメントと組織の成功が実現できるでしょう。
まとめ
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メンバーの長所を知る上で、その人の価値観の理解が不可欠であることを認識する必要があります。長所はその人の価値観によって形成されているため、価値観を深く理解することで、メンバーの真の強みや潜在能力を引き出すことが可能になります。関連ページ:価値観とは
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しかし、価値観は言語化されていない人が多く、そのために価値観を明確にするプロセスが重要です。リーダーとしては、メンバーとの1on1のコミュニケーションを通じて、価値観を言語化し、共有する努力が求められます。関連ページ:価値観を特定するための手順
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価値観の言語化は、メンバー自身の自己認識と自己成長にも寄与します。自分の価値観を明確にすることで、自分の行動や決断の背後にある原動力を理解し、より意味のある仕事に取り組むことができるようになります。
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最終的に、価値観の共有と理解は、チーム全体の一体感と協調性を高め、組織の目標に向かって効果的に進展するための基盤を築くことにも寄与します。関連ページ:価値観を共有する手順(チームビルディング)