新規事業おじさん®のつぶやき Vol.521 ペロブスカイト太陽電池の政府戦略
(本稿は2024年に掲載したものの再掲です。)
以下の記事が目に留まりました。
ペロブスカイト太陽電池の政府戦略 2040年20GW導入・発電コスト10円を目標に
https://www.itmedia.co.jp/smartjapan/articles/2412/03/news062.html
今年に入ってから、にわかに脚光を浴びている「ペロブスカイト太陽電池」。
政府がアグレッシブな戦略目標を掲げてきました。
では、見ていくとしましょう。
>2012年のFIT制度開始以降、太陽光発電の国内導入量は大幅に拡大し、2023年度の太陽光による発電電力量は965億kWh、電源構成比9.8%を達成した。しかしながら、近年は適地の制約や地域共生上の課題等により新規導入量が低迷しており、従来は設置が困難であった低耐荷重の屋根や壁面等への設置を可能とする次世代型太陽電池の開発が求められている。
>他方、太陽電池の製造面に目を向けると、2004年には日本は世界のシェア50%超を獲得していたが、現在のシェアは0.2%程度に留まる。
まず、現状認識として、上記を確認しておきたいですね。
>次世代型太陽電池の一つである「ペロブスカイト太陽電池」は軽量・柔軟という特徴を有する日本発の技術であり、その主要原材料である「ヨウ素」の日本の産出量は世界第2位である。
政府が力を入れるモチベーションは「ヨウ素の産出量 世界2位」なのですね。
>現在、国はGI基金「次世代型太陽電池の開発プロジェクト」において、ペロブスカイト太陽電池の技術開発を支援しており、2025年度までに20円/kWh、2030年度までに14円/kWhが可能となる技術の確立を目指している。
これ、かなりアグレッシブな目標なのですが、こういう目標を掲げています。
>官民協議会事務局では、次世代型太陽電池メーカーのコスト見通しやFIT/FIP案件の定期報告をもとに、2040年に一定規模の年間生産体制を実現した際のコスト諸元を表2のように想定したところ、発電コスト(政策経費を含まない)は15円/kWh台半ばと試算された。
2040年頃には、シリコンパネルと並ぶ存在にしたいという目標なのだろうと解釈しました。
では、需要サイドの見立てはどうなのでしょうか。
>例えば発電コスト15円/kWhの場合、図5のように国内の導入ポテンシャルは25GW程度と見込まれる。なお2024年3月末時点、従来型太陽光発電の累積導入量(住宅/非住宅。屋根設置/地上設置いずれも含む)は約74GWである。また、タンデム型ペロブスカイト太陽電池が早期に商用化された場合、既設のシリコン太陽電池からのリプレースも見込まれる。FIT/FIP期間終了時点ですべてがタンデム型にリプレースされると仮定する場合、2040年までの累積リプレース容量は約67GW(既設導入容量+変換効率改善分)と推計されている。
2040年までに累積リプレース容量 約67GW…
>また、2040年時点における海外での需要量は、発電コストが10~14円/kWhの場合は約500~1,000GW程度、発電コスト10円/kWhの場合、TW(テラワット)を超える需要量が見込まれる。
グローバルで見ると、さらに巨大な市場であると見込まれるようですね。
>「次世代型太陽電池戦略」の概要
>まずは、2025年度から国内市場の立ち上げを進め、2030年までの早期にGW級の生産体制構築を目指し、2040年には国内で20GW程度(大幅なコスト低減等が進んだ場合は40GW以上)、海外では500GW以上の導入を目指す。価格面では、2030年代には20~14円/kWh、2040年には10~14円/kWh以下を目指す。
アグレッシブな計画ですね。
>初期需要の創出のためには、国の施設等の公共部門における率先導入が重要である。現在国は、2030年には設置可能な建築物等の約50%、2040年には設置可能な建築物等の100%に太陽光発電設備を設置することを目標としているが、その内数としてのペロブスカイトの導入目標を検討予定である。
公共部門から普及を図るということですね。
興味の湧いた方は、ぜひ、本文をお読みいただければと思います。

