エンジニア採用担当&エンジニアキャリアの相談役の経験から、未経験でも使える面接テクニックをお伝えします。

これまで61名以上の方にアドバイスしてきました。実績が気になるかたはこちら

まずは、面接前のテクニックです。

『面接官がどんな人か探る』(面接前)

面接官がどのような方かわかれば、対策できますし、気持ちがラクになります。
面接前に「貴社の方とお話できるのがとても楽しみです。次の面接では、どのような方と会えるでしょうか? もしお決まりでしたら、勉強しておきたいので教えていただきたいです。」と、探りを入れておきましょう。

返信がない場合や、教えてくれない場合もありますが、ネガティブな印象にはならないのでやっちゃってOKです。

あくまでポジティブに聞きましょう。

良い例

「貴社の○○に惹かれていたので、貴社で働く方とお会いできるのが楽しみです。次にお会いできる方はどのような方でしょうか? 差し支えなければ、教えていただきたいです。」

悪い例

「次の面接官の役職を教えて下さい。お願いします。」

『会社のブログやIR、公式ウェブサイトを見る』(面接前)

テックブログなどがあれば、働き方がイメージできるので、次の観点で見ておきましょう。

  • 印象に残った記事。印象に残った理由
  • 記事の著者の中で、憧れを感じた人

印象的な記事をリストアップしておけば、面接時の話の中でも使えます。

「○○さんの記事が○○という点でよかったです」と伝えると相手はにっこりします。
「この記事を書いている○○さん、いいなぁ。こういうふうになりたいなぁ」とイメージしておくとなおいいです。

面接官としては「よく会社のことを調べているな」「会社で働くイメージが湧いているな」「手当り次第で受けているわけではないな」と評価が高まります。

IRが公開されている企業については、決算説明資料をチェックして今後の方針を確認しておきましょう。
決算説明資料の見るコツは、最近の資料を一つだけ見るのではなく、過去まで遡って時系列で比較しながらみることです。

『相手に質問したい内容をリストアップ』(面接前)

上記で述べた下準備をしていれば、自然と疑問が湧いてきます。

その場きりの思いつき質問ではなく「自分が本当にそこで働くとしたら何を知っておきたいか?」考えて質問しましょう。

予めメモしておいて面接時に「事前にメモしてきたので、いま確認しても良いでしょうか?」と断りを入れた上で伺うと超絶ラクです。

次はいよいよ面接中のテクニックです。

『プレゼンを使う』(面接中)

面接官は、長い自己紹介や説明を嫌います。記憶できない上に、質問したい点がどんどん増えるからです。

面接は、相手と自分のマッチングを図る場所です。相手の疑問を解消できるような工夫が必要です。

そこでプレゼンを使います。画面共有や、パソコンを取り出して画面を面接官に見せましょう。

「口頭でお話するよりも、理解しやすいように資料を作ってきました。資料を使って2-3分で説明したいのですがよろしいでしょうか?」と話せば相手は基本的に断りません。

もし断られたら、潔く引きましょう(何十人に勧めていますが、断られたという人は聞いたことがありません)。

重要なのは「相手のために用意している点」「短時間で説明する点」です。5分や10分など長めに話すのはやめましょう。

『自分の軸に沿って話す』(面接中)

「サーバーサイドエンジニアとしてスペシャリストになりたい」と言ったあと、「プロダクトの企画提案をやりたい」と言ってしまったとしたら、軸がぶれていて一貫性がないなという印象になります。
スペシャリストの話と、企画提案の話が本当ならそれら2つを説明できる軸を見つけましょう。

たとえば「サーバーサイドに強みをもつエンジニアとして自社プロダクトを作る会社を作りたいので、サーバーサイドのスペシャリストになったあとプロダクトの企画もやりたい」のようなイメージです。

軸を見つけると、聞かれた質問に思いつきで答えてしまうことがなくなります。

面接官は一貫性を感じることができるため、あなたのことを信用しやすくなります。

『やりたいことの重なりを話す』(面接中)

軸を見つけることは大事です。その上で、自分がやりたいことと会社がやりたいことの重なりについて話しましょう。
愚直な例を挙げますと「御社は○○という特徴があり、それは私のやりたいことと○○という共通点があります。だから御社で働きたいです」というイメージです。

重なりが薄いと、最終面接で落ちる要因になります。
端的に言うと、面接官が「うちじゃなくてもいいよね」と思った時点でおしまいです。
それを避けるために「重なりを話す」テクニックがあります。

重なりを話すために、嘘をつく必要はありません。相手の会社だったら自分がやりたいことのどこができるのか、真剣に考えると重なりが見えてくるはずです。

重なりは、自分のことと相手のことの両方が見えていないと話すことができません。そういう意味でも事前調査は重要です。

『選考結果の理由を聞く』(面接後)

選考には合否がついてきます。合否だけだと次の改善のしようがありません。
会社によっては、合否の理由を教えてくれる場合があります。メールやメッセージにて質問してみましょう。

合格であれば評価された点が自分の強みになります。

不合格であれば懸念点が自分の弱みだと認識できます。

勘違いされていたりするのであれば、次の面接では勘違いされないような受け答えをしましょう。

合否理由の聞き方

「不躾なお願いですが、後学のために選考結果の理由を教えていただきませんか。 お教えいただいた理由については自分の中だけで留めて他人に漏らすような真似はいたしません。どうかご検討のほど、よろしくお願いいたします。」

『振り返る』(面接後)

面接が終わった直後に、質問された内容、答えた内容をメモしておきましょう。
良かった点、悪かった点をメモして次につなげましょう。
何度か繰り返しているうちに、ウケがいい回答やウケが悪い回答が見えてきて、回答がラクになっていきます。

まとめ

基本的な考え方は「相手を気持ちよくするコミュニケーション」です。
テクニックは小手先ですので、どうしたら相手のためになるか、自分のためになるか考えて行動しましょう。

免責

これらのテクニックの実践は自己責任でお願いします。実践したことで生じた不利益、損害については一切の責任を負いません。

私のインタビュー記事

エンジニアの枠にはまらず仕事をしてきた私がOLTAを選んだ理由

転職サポート実績

・サイバーエージェント、ヤフー、富士通、SCSK、ラクスル、パーソルキャリアなど

雑誌寄稿経験

登壇経験

大規模ウェブサイトのURL刷新の方針と実装PHP Conference
ひとりで作る画像検索PyCon JP