新・情報処理技術者試験の実証試験に参加しました
前回投稿した記事の通り、本日(10月1日)に実施されたIBT方式の情報処理技術者試験・実証試験を受けました。
試験問題についての情報は一切口外できないことになっていますが、試験の雰囲気などを伝えるのは構わないとのことでしたので可能な範囲で情報をお伝えしようと思います。
なお、今回の実証試験の結果を踏まえて不備などを修正していると思われるので、来年から始まる試験の内容が今回のレポートと全く同じにはならないだろうということはご了承いただければと思います。
試験の流れ
試験開始とアナウンスされた時間の45〜15分前に、試験サイトのマイページより試験開始ボタンを選択します。すると試験準備画面が開きます。45分前にならないと開始ボタンが押せないようになっています。
試験準備画面では、担当監視者とリモートで本人確認や周囲の環境チェックなどを実施します。
Webカメラとマイクの接続
Webカメラとマイクは必須です。カメラ、マイクとも内蔵のものでも外付けのものでもどちらでもOK。試験中は常に受験者が写っているカメラの映像、周囲の音声、操作している画面が監視されます。またデュアルモニターは禁止のようで、一番最初にモニターの使用状況をチェックされます。
ブラウザのセキュリティ設定でWebカメラとマイクを使用禁止にしていると受験できません。試験前から環境チェック画面でカメラなどの設定をチェック出来ますので事前に済ましておくのが良いかと思います。
本人確認
基本的には顔写真付きの身分証明書の提示を求められます。一番無難なのは運転免許証、またはマイナンバーカードでしょう。Webカメラに映してチェックします。特徴的なのは顔写真があれば所属企業の社員証、学生証などでもOKのようで、試験サイトのQAに本人確認書類としてつかえるものの一覧が載っています。必ず予め用意しておきましょう。taspoがOKなのも意外性があります。
(IT業界は喫煙者が多いことの裏付けなのかも)
周囲の環境チェック
次に受験する部屋の環境が定められた基準に適っているかどうかをチェックされます。カメラをぐるっと回して使って周囲の様子を360度チェックされます。この時ノートパソコンの筐体についているようなカメラを使っている場合、ノートパソコンそのものをぐるっと回さなければいけません。
また、Webカメラから死角になるキーボード側、机の上やその周辺、足元なども違反がないかチェックされます。これもパソコン内蔵のカメラでは映せないので、スマホのインカメラで周囲を映したり(スマホの画面をWebカメラに向けて、いろいろな方向に傾けながら周囲を確認する)手鏡を使って周囲を映したり、という作業を要求されます。
この作業がノートパソコンによっては割と大変なので、可能であれば手持ちで動かせる外付けのWebカメラを使うほうが楽だと思います。持っていない場合はスマホのインカメラよりは手鏡のほうがやりやすいです。ある程度の大きさの鏡を用意しておくとベターです。
受験環境の周囲にはパソコンやマウス以外のものは一切置けないつもりで机の片付けを予め行なっておきましょう。特に禁止と明記されているものは以下のものです。
- 飲食物。水分補給は予め十分行なっておくか、休憩中に飲みましょう。
- 紙やペンなど、筆記するもの。試験画面で提供されているメモ機能以外でメモを取ることは禁止です。
- スマホも周囲環境の確認に使用したあとは電源を切るようアナウンスされます。従いましょう。
- 腕時計の着用も禁止です。制限時間などは画面に表示されますので基本的に時計は不要です。
- 試験中のマスク着用も禁止です。試験を行う部屋は本人しか入ってはいけないと規約に書かれているので、ソーシャルディスタンス的にもマスクなしで問題ないはずです。
- 外出しても恥ずかしくない程度の服装は求められます。Webカメラ越しに見られますからね!
試験開始から終了まで(科目A試験)
環境チェックを終えたら試験開始です。アナウンスされた開始時間まで待つのではなく、チェックが終わったらすぐに開始できました。試験問題の内容自体はお話できませんが、試験画面にはテキストエディタでメモを取る機能があります。試験が終了するまで一時的に保存する機能、保存したメモを編集する機能もあります。計算問題などはこのメモ機能を使って逐次メモを取らなければいけません。紙ペン禁止なので。
試験問題は順送りで表示されますが、スキップして次の問題を先に片付けることもできます。回答状況一覧を見ることができる機能が備わっているので、回答し忘れも一発でわかります。このあたりは親切ですね。
試験中に何かトラブルがあったり、試験官に伝えたいことがある場合は試験画面に挙手ボタンがあるのでこれを押します。また試験官向けにチャットのやりとりができます。挙手をした場合、試験官から音声で応答があり、会話でやり取りが可能です。
全ての設問に答え、試験を終了しても良い場合は試験終了ボタンを押すとその時点で試験終了となります。終了時間まで待つ必要はありません。今回の実証試験では試験終了時に試験官に終了した旨を伝えたあと、最大10分間の休憩に入ることができます。休憩中は席を立っても構いません。
休憩も任意のタイミングで終了して次の試験に入ることができます。
なお、途中トイレに立つなどすることは不可能となっていて、席を離れた時点で試験終了となります。また、試験中に不審な言動があると声がけされることがあるようです(今回私は声がけされませんでしが)
代表的な不審行動は以下のようなもののようです。
- 画面を注視していない時間が長い
- 問題を読み上げている
多少の独り言ぐらいなら大丈夫のようです。周囲に聞こえるような大きな声を出していると注意が入るかと思います。
科目B試験開始から終了まで
休憩時間が終わったら科目B試験の準備に入ります。
最初の試験開始時と同様に準備画面が表示され、本人確認書類の提示、周囲環境のチェックが入ります。スマホの電源をオフにしていたらこの時点でまた電源を入れなければならないので、やはり外付けWebカメラか手鏡を用意するのがベターだと思います。
周囲環境のチェックが終わったら試験開始ボタンを押して科目B試験を開始します。
今回の実証試験では科目Bの試験準備画面で明確に本人確認書類や周囲環境のチェックを行う旨の注意書きがなかったので私は周囲環境のチェックを行わずに科目B試験を開始してしまいました。科目A試験終了後に試験官から口頭で説明はありましたが、文書での説明はありませんでした。このあたりは試験の仕組みの改善点だと思います。
なお、周囲環境のチェックなどは科目B試験中に実施しました。試験時間を数分ロスしてしまいました。
試験中の流れば科目A試験と同じです。同様にメモ機能があり、試験用疑似プログラミング言語の構文説明を別ウィンドウで表示するボタンがついています。
回答状況のチェックなども同様に行えます。試験終了も制限時間を待たずに行えます。
科目B試験の試験終了ボタンを押したら全ての試験が終了します。お疲れ様でした。
アンケート
本試験では実施するかどうかはわかりませんが、実証試験では試験終了後に今回の試験方式に関するアンケートを回答する時間がありました。
このアンケートにもなぜか制限時間があり(おそらく仕様としては試験と同じ扱いなのでしょう)制限時間を経過したら問答無用で終了してしましました。アンケートを書いている途中だったのに...
まとめ
以上が新方式IBT試験の流れです。
初回受験はいろいろと戸惑う部分があるかと思いますが、一度新方式の試験を経験すれば次回からはそれほど準備に時間を割かなくても良いかと思います。
最後に、これだけは事前にチェックしたほうがいいよ、という項目をまとめて本稿を終了したいと思います。
- 本人確認書類を忘れずに。顔写真入りの免許証、マイナンバーカード、社員証、学生証でOK。
- 事前にPC動作チェックを実施し、よくある質問は熟読しよう。
- 手に持てるWebカメラを推奨。なければ手鏡を用意!
- トイレは事前に行っておく!途中退席できません。
- 試験は黙って受ける。誤解されそうな行動はしない。
- クリアデスクを心がけましょう!