4月26日に開催したセミナーでいただいた質問を、こちらで回答しようと思います。

質問

チャットGPTの回答で明らかな誤答は判断できると思いますが,
微妙な誤答を見極めるには利用者側がリテラシーを身につける以外に対処方法はないでしょうか。

回答

対処の方向性としては、人間と同じです。
chatGPTを、あまり機械(精度100%を求めてしまう)だと思わない方がいいかもしれません。
ネットの情報を拾ってくるので、ネットの情報が間違っていれば、chatGPTも間違います。

その上での回答になります。

1、chatGPTの特性を知り、間違いやすい質問はしないようにする。

〇2019年10月移行の情報についての質問は避ける
まずchatGPTは、2021年9月頃のデータまでしか搭載されていないことを知っておいた方がいいと思います。(この記事を書いてる時点ですが…)
なので、新しい情報について質問するのは避けた方がいいです。

〇特定のサービス・企業に関する質問は避ける
一般用語なら大丈夫ですが、固有名詞や特定のサービスに関しては間違いやすいです。
何故なら、もしchatGPTが正式な企業情報を答えられたら、それは無断で企業情報を収集しているということになるからです。
なので、現状は特定のサービスや企業情報は正確に答えられない方が正解です。

余談ですが、試しに「Adoの「うっせえわ」の歌詞を教えてください」とchatGPTに聞いてみてください。
とても面白い歌詞が出てきます。
ネットの情報から学習したGPTの創作歌詞が出てきます。

〇特定の国独自の質問は避ける
chatGPTはグローバルに、国関係なくデータを学習しています。
なので、特定の国に関する情報は、間違いやすいです。

2、ファクトチェックを専門家にしてみる

絶対間違いたくないときは、信頼できる情報源を"複数"確認してください。

質問者の方が気にされている「微妙な誤答」は、程度にもよりますが、
微妙なものは、人間がネット情報でファクトチェックしても判断がつかないことがあります。

だいたい、専門家に確認することが多いです。
chatGPTに質問してから、人間に質問する、というパターンで私のところに質問が飛んでくることも多いです。

自分自身の見極めリテラシーに不安がある場合は、他者(特に専門家)のリテラシーを借りるとよいです。
ただ、手間なのであんまりしないです。

3、要約ツール として活用する

だいたいの人はchatGPTに情報収集をさせようとして、誤答がある…と言っているパターンではないでしょうか。
極論ですが、chatGPTにネット情報を収集させなければいいと思います。
まず人間が情報を収集して、その情報をそのままchatGPTに「要約して」や「記事風に書き直して」と命令した方が現実的かもしれないです。

4、autoGPTの一般化を待つ

上記↑を全部解決してくれそうなのが、autoGPTというツールになりますが、
まだ英語中心でpython上でしか動かないエンジニア向けのツールになります。
ただ、数か月後にはautoGPTの使いやすいシステムが出る可能性が高いので、おとなしくautoGPTが広まるのを待つのも手かもしれません。