定期借地権について語ってみた(全9回)

①定期借地権とは?
「土地を買う」
何のために?
・自宅を建てる
・お店をつくる
・工場を建てる
・駐車場として使う
・ただなんとなく
・つきあいで
人それぞれの事情で、土地は売買されます。
では、
「土地を借りる」
何のために?
実は、買う理由を全く同じ
では、
「買うVS借りる」
いつも論争になる、この2択
住まいならば、論争の意味はわかる。
事業用ならどうだろう
立地が良い。でも売ってくれない。
借りるなら、撤退もしやすい
いろんな事情で、借りる選択肢が自宅に比べて増える
更地で借りる
建物つきで借りる
ココに大きな違いがある。
話が分散したので、一旦まとめる
◯所有権
「自宅」「事業」ともにシンプル
◯賃貸借
自宅=賃貸住宅
事業=テナント
どちらにも、大家さん(建物所有者)がいる
◯借地権
自宅=(旧)借地権・一般定期借地権・建物譲渡特約付き借地権
事業=(旧)借地権・一般定期借地権・事業用定期借地権
どれも、大家さん(土地所有者)がいる
目的に応じて、使い分けがされている。
「マッチング条件」が合う事が全て
所有権と賃貸借は理由が明確
・欲しいor利用する分のお金を用意できる
借地権はどうなるか?
2つに分かれる。
□借地権(平成4年以前・以降)
□定期借地権
定期がつかない「借地権」を新たに設定する「大家さん」は、まずいない
だから、借地権は、ものすごーく遠い将来に無くなる。
ものすごーくとは、国家が無くなる時まで
それだけ強力なのが借地権
新たに設定されない&相続人がいなくなる=借地権が返ってくる。
100年単位では、無くならない。
今でも、明治まで遡って相続を追わなければ行けないケースも多く有る
相続人が完全にいなくなるのは、ほぼ稀。
さて、
「定期」がつくとどうなるか?
その名の通り、終わりが来る
じゃあ。なぜ?「定期借地権を選ぶ」
ココが分かれ目
まずは「借主」
土地を借りる目的が、期限内に充分達成される
そして「貸主」
土地を貸す目的が、期限内に充分達成される
この利害関係の一致があって、定期借地権が成立する。
住宅用は、至ってシンプル←これは今回の肝なので、最後に
事業用は、ちょっと事情が変わる
定期借地権設定期間の◯◯年の間に事業を発展させる=利益を生む
ならば所有権で担保不動産を持ったほうが将来に得
もしくは賃貸テナントに入居して、将来の変化に対応できる方が得
建物を所有して、地代を払って、収益を上げる。
明らかに立地ありき。
そして、大家さん(土地)は、
借入をしたくない人・もしくは借入のできない人
建物を持ちたくない人
どうしても出店したい!
でも、大家さんが建ててくれない
自分たちで建物は発注できるチカラがある
これが揃って初めて事業用が成り立つ
だから、出店したい側が向こうからやってくる
事業者「この土地使わせてください」
所有者「いいけど、建物は建てないよ」
事業者「それでも良いです」
この先に又貸しや複数事業者をまとめる。
などのテクニックが利用される
さてさて、最後に肝
住宅用=一般定期借地権(50年以上)
借主・貸主のどんな事情がマッチするのか?
先に貸主。つまり、大家さんの事情が先行する
それはそうだ
「すいませーん。ココに家建てたいので、土地貸してくださーい」
そんな人居ない。イヤいるかも。でも特殊
大家さんの事情を考えてみる
・売る事情がない・持っているコストがかかる・建てる事情もない
誰かに管理してほしいが、管理料払う?
いつかは売るかもしれないけど・・・
そこで、50年の定期借地権分譲がベストチョイスになる人がいる
50年も自分で利用できない=価値が下がる=評価が下がる
税金対策になる
10歳の孫が60歳になった時に還ってくる。
これをヨシとする人
そして、30歳で結婚・新居探し
80歳まで住む?
こんな理由が代表的なマッチング成立です。
それでは、また次回

