見た目が整っているアプリほど「できた」と錯覚しやすい理由
これは「AIに任せるな」という話ではありません。任せていい。ただ、見た目の完成度と中身の完成度は、実はまったく別物です。この違いに気づかないと、公開直前になって初めて穴に気づく、ということが起こります。
デザインの部品を使うと、最初から見た目だけは整う
Tailwind CSSやshadcn/uiのような部品集を使うと、AIはボタンやカードといった見た目の整った部品をあっという間に組み上げます。角の丸み、余白、配色まで整っているので、画面を見た瞬間に「もう完成では」と感じてしまいます。
ただし、見た目の部品がどれだけ整っていても、その裏側で「ボタンを押したら何が起きるか」「入力した値がどこに保存されるか」までは自動的には決まりません。見た目の完成度と、機能の完成度は独立した2つの軸です。
「見た目が整っている」を「動作確認済み」と混同しない
具体的には、次のような状態が起こりえます。
- ボタンは綺麗だが
onClickの中身が空で、押しても何も起きない - フォームの見た目は整っているが、送信処理が実装されておらず送信ボタンが機能しない
- ローディング中の表示(スピナーなど)は用意されているが、実際に表示されるタイミングを制御するコードがない
これらはすべて、画面のスクリーンショットだけでは判別できません。見た目の完成度が高いページほど、逆にこの錯覚が起きやすいという皮肉があります。
錯覚を防ぐ、いちばん簡単な方法
答えは単純で、見た目を確認したら、必ず一度は実際に操作してみることです。ボタンを押す、フォームに値を入れて送信する、データが本当に変わるかを確認する。この一手間だけで、「見た目が整っている=完成」という錯覚のほとんどは防げます。
AIに「デザインを整えて」と頼んだ直後は、特にこの錯覚が起きやすいタイミングです。見た目が一気に良くなった時ほど、機能面も一緒に確認する習慣をつけておくと安心です。
プログラミング + AIと協働する力が、同時に育ちます
私が教材で大事にしているのは、コードの書き方だけでなく「AIが出したものを、自分の目でどう検証するか」です。見た目と機能を分けて評価する視点は、開発に限らず、AIに何かを任せて成果物を受け取るあらゆる場面で応用できます。
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