まえがき

IT界隈では、「ググり力」が大事と言われる風潮がありますし
まず自分で調べろという言葉もよく目にします。

確かにググったり自力で解決する事も大事ではあるのですが

メンターとして活動していてよくあるのが
「こんな事を質問してもいいのか?」と悩んで質問が出来ない
という悩みです。

世の中、「自分で調べろ」感が強いのか
「質問しにくい」という人が増えているようです。

今回はそんな悩みにお答えしてみたいと思います。

個人的な見解

「こんな事を聞いてもいいのか」という悩みですが
個人的には聞いてしまえばいいと思っている方です。

僕自身は気になる事やわからない事は
割とすぐに聞いてしまうタイプです。

ただし人は選びます。
厳しそうな人や、妙にストイックな人は避けます。

以下に、人に聞くメリットや注意点について述べてみたいと思います。

聞かなきゃわからないことは沢山ある

わからない事を調べて自力で解決する力というのは当然大事なのですが

「ググっても出て来ない情報」も数多くありますし
「知らない事は調べられない」という現実もあります。

自力で調べるのと同じくらい、人に聞く事も大事だと僕は思っています。

人に聞くメリット

人と話す事のメリットとして、自分に足りないモノを気づかせてくれるという事があります。
自分に足りないモノというのは自分で気づくのは難しいものだと思います。

また話題とは関係ない与太話や
間接的に関係するような豆知識のような話が沢山聞けたりする事も大きかったりします。

そういう話が

  • あぁ、そういうことか!
  • へぇーそんな経緯でこうなってたんだ。
  • そういう考え方もあったんだ...

という感覚をもたらしてくれることは非常に多いです。

この「アハ体験」のようなものを得るには「ググる」より「人に聞く」方が有効だなと感じます。

人に聞くデメリット

人に聞いた方がわかりやすいので聞いた事で分かった気になってしまう事があります。

人間の脳みそというのは悲しい事に、完全に理解した!と思っても
数パーセントしか理解していない事がほとんどです。

いざやってみると全然出来ないという事が沢山ありますし
やらなければあっという間に忘れてしまうものです。

わかった気になると、そこで定着させる努力を怠ってしまいがちです。
人に聞いて終わりにせず、聞いたことを咀嚼し
自分の力になるまでなじませるという事も大切になります。

Googleにも聞くし、人にも聞く

「ググる」と「人に聞く」はそれぞれにメリットとデメリットがあります。
どちらか一方に偏らず、どちらもバランスよく選択する事が大切だと思っています。

自走力や、理解を深めていくためには
ググったり、実際に自分で試したりという地道な工程が必要不可欠ですし

自分には足りない部分や、「アハ体験」のような点だった知識が線になるというような感覚は
人に聞くという事で比較的容易に得られる事があります。

おわり

パソコン一つあれば1人でプログラムを学べる
調べればある程度の事がわかる、そんな時代ですが

僕の中では、必ずしも
「1人で出来るのだから、1人でやらなきゃいけない」とか
「調べればわかるからといって人に聞いてはいけない」
というわけではないと思っています。

質問がしにくいという事で悩んでいる方には
「調べればわかるかもしれないけど、人に聞くことで、より多くの事が知れるかもしれないので」
という感覚で人に聞いてみるのもいいと思っています。
(多くの場合は調べた上でわからないのだと思いますし)

人に聞いてもいいよと言われても、なかなか聞きにくいというのが実情ではあると思いますが
少しでも「ちょっとした事でも質問してもいいのかもしれない」と思えた部分があれば幸いです。