サッカーを通じてマネジメントのポイントを理解するVol6の記事です。Vol5はスポーツメンタルアドバイザーの語るメンタルが強い人の特徴です。こちら

目次

  • サッカーからマネジメントが学べる理由
  • 【鹿島】Jリーグオーナーの仕事を直接本人に聞いてみた!

マネジメント

サッカーからマネジメントが学べる理由

サッカーを通じてマネジメントが学べるポイントは、以下の9つがあります。

  1. チームワークの重要性:サッカーは11人の選手で成り立っており、連携と協力が求められます。企業のマネジメントでも、部門間の連携やスタッフ間の協力が不可欠です。
  2. リーダーシップ:キャプテンや監督がリーダーシップをとり、チームを牽引します。これは、企業のリーダーやマネージャーの役割に似ています。
  3. 戦略とタクティクス:試合ごとに相手の特性や弱点に応じて戦術を組む必要があります。これは、ビジネスの戦略計画に似ている点があります。
  4. 資源の最適な活用:サッカーでは、選手のポジションや交代戦術を適切に選ぶことが大切です。企業では、人材や資金、その他のリソースを適切に配置・活用する能力が求められます。
  5. 継続的な学習と改善:サッカー選手やチームは、試合や練習を通じて常に成長し続ける必要があります。これは、企業の絶え間ないイノベーションや改善活動と共通しています。
  6. 危機管理:試合中には突発的な事態や誤算が生じることも。それをどのようにカバーし、逆転するかが求められる。これは、ビジネスの危機管理と似ています。
  7. コミュニケーションのスキル:選手同士、そして監督やコーチとのコミュニケーションは、試合の流れを良くするために非常に重要です。企業におけるコミュニケーションの重要性と同様です。
  8. 結果を出すプレッシャー:選手たちは勝利のためにプレイしますが、そのプレッシャーは企業の結果を求めるプレッシャーと似ています。
  9. ステークホルダーとの関係:ファン、スポンサー、メディアなど、多くのステークホルダーとの関係を築く必要があります。企業も顧客、株主、メディアなどのステークホルダーとの関係を築く必要があります。

【鹿島】Jリーグオーナーの仕事を直接本人に聞いてみた!

参考動画:【鹿島】Jリーグオーナーの仕事を直接本人に聞いてみた!(リンク)

  • 本動画は、鈴木啓太 / Keita SuzukiさんのYoutube動画です。この動画では以下のようなことをメルカリ会長(当時)の小泉さんが語っています。
  • 鹿島アントラーズの社長になるまで: 小泉さんは、元々スポーツファンであり、鹿島アントラーズのスポンサーになることから関わりを持ち始めました。その後、クラブのオーナーとなり、現在は社長を務めています。
  • デジタル化とリモートワーク: 鹿島アントラーズでは、デジタル化とリモートワークを積極的に取り入れています。小泉さんは、これがクラブチームの中でデジタルに強いチームを作る一因になっていると説明しています。
  • ビジネスとサッカーの結びつき: 小泉さんは、サッカークラブの運営において、ビジネスとサッカーの両方を重視しています。サッカーだけでなく、様々なビジネスチャンスを追求し、クラブの収益を増やすことが重要だと述べています。

マネジメントに活かせると捉えた部分

 その他、色々なことが語られていますが、この動画から私が、マネジメントに活かせると捉えた部分は以下のインタビュー箇所です。
  Q.鹿島アントラーズにおけるジーコの存在とは?
  A.・監督は、上下関係があるからコーチに本音ベースでは相談できない。だから、ジーコの存在が大事
    ・ジーコは、日本人・ブラジル人の特徴を知ってることも強み
    ・ブラジル人を獲得する際にもチームに馴染むのか?だから、リファレンスチェックしている
    ・ジーコはチームにとってのメンター(指導者)的な存在
  Q.組織の特徴は?
  A.鹿島アントラーズは、自分たちを変化させながら進化していくチーム

学びのポイント

  • 中間管理職の重要性
    「監督は上下関係があるからコーチに本音ベースでは相談できない」という部分から、組織内には、トップと現場の間に位置する中間管理職のような役割が必要であることがわかります。その役割は、トップマネジメントと現場の双方のニーズや問題を理解し、ブリッジ役として機能します。
  • 多文化的な理解
    ジーコが、日本人とブラジル人の特徴を理解している点は、多文化的な組織やチームでのマネジメントにおいて、異文化の理解や感受性がどれほど重要であるかを示しています。
  • 採用時のリファレンスチェック
    ブラジル人を獲得する際のリファレンスチェックについては、企業で新しいメンバーを採用する時に、求職者が組織文化や価値観に合致するかどうかを調査・検討する必要性を考えさせられます。
  • メンターの価値
    ジーコがチームにとってのメンター(指導者)的な存在であることから、組織内において経験豊富なメンバーが若手や新入社員の指導やサポートを行うメンターの重要性を考えさせられます。
  • 組織の進化と変化
    鹿島アントラーズが自らを変化させながら進化しているという特徴は、企業も市場や環境の変化に柔軟に対応し、持続的な成長を追求するためには組織としての進化や変革が不可欠であることを示唆しています。

まとめ

  • 強固な組織を築くための核心的要素は、ミッションの明確性と多様な価値観を尊重する文化の二つに集約される。これは、扇の留め具とその羽根の関係に喩えられる。留め具、つまりミッションが強固であれば、多様な価値観を持つ羽根(人材)をしっかりと結束させることができる。組織は、そのミッションに共感し、多様な価値観を活かすことで、困難な状況にも柔軟に対応できる強靭さを持つことができる。関連ページ:価値観とは

  • サッカーのフィールドと経営の現場は、その本質において共通点を持っている。それは、チーム全体の成功を最優先する文化が求められることである。個人の成功を追い求めるのではなく、多様な価値観を理解しながら、全員が同じ方向を向き、協力して目標に向かって進む姿勢が大切である。これには、リーダーシップのスタイルも影響する。野球型の組織とサッカー型の組織が示すように、時と場合に応じて最適な運営方法を選択する柔軟性が求められる。

  • この考えを基にすれば、どのような組織であっても、共通のミッションを持ち、そのミッションを支える多様な価値観を尊重することで、強く持続可能な組織を築くことが可能となるだろう。関連ページ:価値観を特定するための手順