これは「何を伝えるか」の話ではなく、「同じ内容を、どんな形で渡すか」という見た目の構造の話です。伝える中身自体は変えていません。言葉にできない部分を画像やURLで補う、という話でもありません(それはそれで別の場面で有効です)。今回は、言葉で伝えられる内容を、あえて一文でなく見出しと箇条書きに分けて渡す、という一手間だけの話です。

Before: 一文でまとめて渡していた頃

学び始めた頃、AIへの依頼はだいたい一文でした。

「ログイン画面を作って、バリデーションもつけて、エラーが出たら赤字で表示するようにして」

内容は間違っていないはずなのに、返ってくる実装がどこか噛み合わないことがよくありました。バリデーションの範囲が思っていたのと違ったり、エラー表示の場所が想定と違ったり。何度か「そこじゃなくて」とやり取りを重ねてから、ようやく形になる、という進め方でした。

After: 見出しと箇条書きに分けて渡すようになってから

途中から、同じ内容を次のような形に分けて渡すようにしました。

## やりたいこと
- ログイン画面を作る

## 条件
- メールアドレスとパスワードのバリデーションをつける
- バリデーションエラー時は該当の入力欄の下に赤字で表示する

## 今回は含めない
- パスワードリセット機能

内容は一文で渡していた時とほぼ同じです。ただ、項目を分けて渡すようになってから、実装が一発で噛み合う回数が体感として明らかに増えました。特に「今回は含めない」の一行を足すようになってから、頼んでいない機能まで実装されて手戻りになる、ということがほとんどなくなった感覚があります。

もう1つ例を挙げると、以前「検索機能を作って、絞り込みもできるようにして、結果が0件の時はメッセージを出して」と一文で頼んだ時は、絞り込み条件がAND検索なのかOR検索なのか、AI側の解釈と自分のイメージがズレて、後から直す羽目になりました。同じ内容を

## やりたいこと
- 検索機能を作る

## 条件
- キーワードと絞り込み条件はAND検索にする
- 結果が0件の時は「該当する項目がありません」と表示する

## 今回は含めない
- ソート機能

という形で渡し直したところ、最初の実装で意図通りに動きました。「AND検索にする」という一行を条件に入れたことで、解釈のズレが起きなかったのだと思います。

なぜ形を変えるだけで変わるのか

一文の中に複数の要素が混ざっていると、AIにとってもどれが主でどれが補足の条件なのか判断しづらいのだと思います。見出しで区切ると、「これは目的」「これは条件」「これは対象外」という役割がはっきりして、読み違えが起きにくくなる感覚があります。

内容を考える力とは別に、「同じ内容をどう区切って渡すか」という一手間だけでも、やり取りの精度はかなり変わります。


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