「あっという間にクビになる」ことです。

(解説:これは25年前の私の実体験です。強烈な個性を放つ米国ナスダック上場の外資だった故に、その会社の中身も強烈でした。厳しいと思っていた大手日本企業での製品開発エンジニアでしたが、常識は吹き飛ばされました。そして入社半年後には東証一部上場企業をお客様にしてコンサルティングを1人で始めていました)

そんな環境に身を置くと、もう日本企業になど戻れないカラダにされてしまいます。他の驚きも加えてお答えします。

その最中は必死でしたが、振り返ればとても有意義な経験でした。ぬるま湯ニッポンとの決別ができてハッピーになりました。

1990年代中頃、米国ナスダックのIT企業にセールスエンジニア(あちらではAEと呼びます)に30代の中盤という年齢で転職して、入社した途端にカルチャーショックを受けました。

「あっという間に首になる」というのは入社したその日、直ぐわかったので震撼しました。

米国の企業会計は3ヶ月で1期、年間4期制なので、3ヶ月ごとの決算は職場でも行われます。つまり目標設定を上司と前期末にして、達成度に合わせて給与や昇進が即座に決まります。上がるも下がるも即決です。

会社は成績が悪くても1期、つまりクビまでの90日の猶予をくれました。次の期(90日以内)で結果を出さないと退職を余儀なくされます。故に必死です。

都心の一等地の高層ビル内に瀟洒なオフィスがあり、飲み物は自由で残業での食事代も出ました。仕事で遅くなればタクシーが使え、近隣の高級ホテルも使えました。もちろん費用は会社持ちです。

直ぐに思いつくものを10コあげてみましょう。

①会議遅刻は罰金(1分千円。遅れるとホワイトボードに千円札を貼る)
②ゴールの無い会議は閉会 (結果が出せないのならやるな)
③予実申請は自分、管理はマネージャ (マネージャは最強の協力者)
④マネージャを教育する (日本はこれが一番欠けている)
⑤マネージャは部下にサービスする (成果は部下のもの、結果をもらう)
⑥挑戦には金銭的インセンティブ (ストックオプションが提示される)
⑦責任とインセンティブを明文化 (必勝必罰な「契約」がの明文化される)
⑧意思決定は30分以内 (稟議決裁よりもスピードを重視する)
⑨ITをフル活用する (最新鋭のPCが貸与され社外でも仕事できる)
⑩デキない人は3か月でクビになる(使えない人は居なくなる)

いまの働き方改革に先んじています。25年前に既にやっていたことです。

※ストックオプションとは:日本人には分かりづらいと思うので説明を加えると、「この仕事はメッチャ難しいが達成したら会社の株をあげよう」という自社株の売買権利です。上司からオファーされます。自社の株価が上昇すればその分、自分の懐を温めることになります。

貴方の職場と比べて、いかがですか?

全て会社と自分との契約なので、やればやるほど給料が上がります。その前に勤めていた職場は、典型的日本型の「社畜」でしたから、違いは体が覚えています。この米国企業式やり方では、デキる人は5年以内に給料が1千万円を超えました。それだけ労働生産性を上げて実績を出し、会社の業績に貢献したからです。

そんな米国外資の職場は、甘えが許されないゆえに緊張感が高く、必賞必罰、デキない人は6か月で居なくなり職場はツワモノ揃いとなり実にハッピーです。辞めた人にとっても新たな可能性を見つけるチャンスになります。

労働生産性を上げる一番の近道は、そういう経営をすることだと思いますし、労働者側はそういう企業に転職することだと思います。

こちらが参考になるでしょう。より突っ込んだ内容や、欧州(ドイツ)との比較も加え、実体験と処方箋のヒントを語ります。

日本の労働生産性を上げる10の方法
http://mikawaya1960.blogspot.com/2015/12/blog-post_24.html

Quora:外資家の企業で働いていて、驚いたことは何ですか?
https://qr.ae/TSW1LX