ゲーム開発紹介ナレッジ#2「UE5インディゲーム:設計・実装」
まえがき
本ナレッジでは講師おとは自身が2025年末から始めたUnreal Engineを用いたゲーム製作について軽めに紹介いたします。
本記事は第二弾となります。
前回の記事:ゲーム開発紹介ナレッジ#1「UE5 インディゲーム 個人開発」
2026年より、ゲーム関連講師のご契約者様へ研究開発レポートの配布を行っております。
最近、配布を行った研究開発レポートを元に記事を作成しております。
なお、現在はゲーム販売を目指しておらず研究・開発を主体として活動しています。
自己紹介
2022年末からメンターを始めましたおとはです。
メンター歴の少ない私のことを少しでも知って頂けましたら幸いです。
MENTAのナレッジ機能を用いて私の学習手法や考え方など紹介しております。
ぜひ他のナレッジもご閲覧頂けたらと思います。
2026年 中期 研究開発レポート紹介(一部)
以下の内容はゲーム開発サポート関連の契約者様へ紹介を行った内容を元にナレッジ用に改修した内容となっております。
開発研究 ゲーム仕様
ゲーム開発を行う上で最初に大まかな方向性として以下の仕様を基準に開発を開始しました。
- ジャンル:3Dアクション
- カメラ制御:サードパーソン(条件に応じてファーストパーソン)
- 背景:時間帯はランダム(朝、昼、夜の違いを演出)で天候の違いの実装も想定
- ステージ:ランダム生成
参考資料#1「オリジナルプラグイン群」
開発中のプロジェクトはゲームプロジェクト本体にコードを記述しておらず、大半を独自プラグインとして開発を進めています。
理由としては現プロジェクトを製品として販売した後に別プロジェクトを始める際に大半の機能を再利用しやすくするためとなります。

大まかに5つのプラグインカテゴリーと外部プラグインの6つのカテゴリーで構成しています。
Asset, Debug, Engine, GameがOtohatanPluginsのゲーム実装に直接関係するプラグインです。
Third Partyは完全に外部プラグインであり、Inputプラグインは独自ではあるがUEのサンプル等を元に作成している準独自プラグインとなります。
参考資料#2「メニューUI実装のクラス図」
こちらはより具体的なクラスの概要図です。

基本的な設計概念としては以下の通りです。
上記クラス図はメニューUI関連だけを列挙していますが、プロジェクト全体の設計概念は同じです。
- UEのアップデートによる挙動変化を吸収できること(OtohatanBase)
- どのプロジェクトでもほぼ利用する機能はコアプラグインにまとめること(OtohatanCore)
- 具体的なゲーム実装はゲーム用のプラグインに実装すること(OtohatanGameCore)
特にゲームごとに大きく要件が変わる可能性があるものはOtohatanGameCoreで共通化しつつ、独自部分はプロジェクト側で実装するといったルールとなるような設計としています。
参考資料#3「Unreal Engine向けの設計・実装について」
とあるご契約者様からの相談でUEでの設計の仕方を学びたいというものがありました。
その際に私が普段どのように考えて設計・実装をしているかについてざっくりとまとめたSlackのCanvasです。

※画像に移っている説明は全体の4分の1くらいなので全文みたいという方はご契約時にお知らせください。
参考資料#4「オンライン」
Epic Online Service(EOS)の機能を用いてロビーを作成し、ListenServerとClientの組み合わせで実装を行った際の画像です。
EOSはEpicGames社が無料で提供しているオンラインサービスです。

P2P通信のため若干の遅延はありますが、PC3台で16人テストまでテストできました。
EOSではロビーやセッションのマッチングからフレンド処理・プレゼンス処理などが利用でき、実績やLeaderboard(ランキング)なども実装しやすいです。
ですが、ネットワークの知識がある程度必要なためUEを使えば簡単にオンラインゲームが作れるというものではありません。
また標準機能は大半がC++実装なのでBlueprintのみでできることは限られています。
参考資料#5「デバッグ」
以下の画像はオンライン実装テストを進めているときのデバッグ表示例です。

UE向けに公開されているImGuiという外部のプラグインを用いて様々な情報を表示しています。
何を表示するかが悩みどころですが、キャラクターの位置・回転・加速値などの移動状態から操作処理やステート管理など自身が実装してきた機能が正しく動いているかが判断できるような情報を表示するようにしています。
AIの利用について
昨今、様々なAIが登場しており特化型のAIもたくさんあります。
私が本記事執筆時点で利用しているAIについて軽く触れたいと思います。
よく利用しているAI順
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ChatGPT / Codex(有料版)
ほぼ毎回利用しているAIです。
使用する箇所はクラス内の関数の中身や1関数単位の機能追加が大半です。 -
Github Copilot(有料版)
VisualStudioと連携して利用しているAIです。
主にコメントの自動生成や変数の置換、まとまった入力の自動処理などに使っています。
ChatGPTでは解決できない不具合・トラブルの内デバッガ上でメモリやログ参照が有用な場合は解決までの時間が短縮しやすい印象です。 -
Gemini(事業用アカウント付属)
Geminiは事業用のgmailの契約で付属しているものを使用しています。
ChatGPTとは視点が違った回答が得られるので行き詰ったときにGeminiに聞いたら即解決というパターンが良くあります。
AIの信頼性や品質について
プロンプト次第ではあるが、UEの実装においては体感として間違った回答が多い印象です。
即解決するパターンもあるので非常に便利ではあるが、AIが間違っているパターンだと1時間たっても解決しないことがそれなりにあります。
ChatGPT/Gemini問わず存在しない変数の捏造や古い情報に固執するといったことがあるので過信はできない。
結果が決まっている3D座標計算やロジック生成には有用ですが、UEの標準機能を参照したいときは注意です。
ChatGPTのカスタム指示
私が使用しているChatGPTのカスタム指示は以下の通りです。
時折調整しているので、参考にされる方もご自身で調整して使ってください。
返答文は200文字以内としソースコードは文字数制限なしとする。
200文字にまとめるのが好ましくない場合は次にどうするか先に確認すること。
前提条件が複数考えられる場合は先に前提条件を確認すること。
コード生成は要求がない限り絶対にしないこと。
具体的なコード修正相談時は修正後のコードを提示すること。
コード生成時は共通処理はLambda、クラスや構造体のメンバ以外は関数禁止。
セミコロン・スコープ以外は改行しないが、forやifなどでスコープをつけない時は改行すること。
方針としては、生成AIは文章が長すぎて結局何が言いたいのか読み取るのが大変なパターンが多いので文章量を減らす指示が一番強いです。
また、質問側の問題ではあるが勝手な憶測で回答をされることが多いので前提条件の確認をさせています。
あとは求めていないのにロジック設計の質問などでコードを生成してドヤ顔(顔はないけど)されるので禁止させています。
AIのコード生成は割と無駄があったり冗長すぎるときがあります。
なので生成コードを理解して使う意味合いも含めてリファクタリング前提で短く生成させています。
AIは使う人の基礎能力次第で化ける超優秀アシスタント
プロダクトベースで生成できる自動化AIも登場していてどんどん便利になっていっています。
私としては、設計ができない人・生成物を理解できない人はそもそも正しいプロンプトによるAIへの要求が出来ず、いずれ振り回されるだけなので最低限の基礎知識は身につけた方がよいと思っています。
特にコードが理解できない人が適当にAIコード生成を多用すれば崩壊して動かないか、質の悪い結果につながる未来が待っています。
AIコード生成の利用においてはコードをAIに生成させて採用した場合、その人に実装責任があることを念頭に利用したいですね。
動かなくなったときに対処できないのは無責任だしチームや会社に迷惑かけるだけですからね・・・
ゲーム開発者として最近のゲーム傾向等を学ぶのにYoutubeのゲーム実況を見ていますが、たぶんAIに任せたけどどうしようもできなかったのだろうというプロダクトがあるようです。
(実際はわかりませんが・・・)
恥ずかしい作品を世に公開したらその時点で同じ作者の次の作品に対する購買意欲のハードルが高くなるだけなので一定の品質(基準がないから難しい)は保ちたいところです。
へっぽこプログラマの私でさえAIに振り回されて困ることが多々あるので上手な付き合い方を覚えていくしかないです。
今後導入を検討しているAI
現時点で困ってはいないため即座の導入予定はないが、本格的にゲームの量産体制に入ったら以下のAIを導入しようかと考えています。
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Ludus AI Pro $20 https://ludusengine.com/
Blueprint、Material、Niagara、UMG、PCG、C++、3Dモデル、アニメ等を一通りUE内で扱えるようで一体型のサービスとのこと。 -
Nwiro $9 https://nwiro.ai/nwiro-pro
Ludus AIと同様にBlueprintやMaterialやグラフィックス関連も扱える。
大きな魅力としてはChatGPTと組み合わせると料金を抑えて利用できるところようです。
NwiroとLudusを並行して使ってみてコスパが良ければNwiroのみ、モデル品質や処理負荷を見て良いほうを採用することになりそうです。
研究開発レポートの配布について
レポート配布の頻度や間隔については特に明確なスケジュールは決まっていません。
大まかな目安としてはレポート内容の項目が多くなってきたタイミングで行っています。
第三弾は2026年7月末に、第四弾は2026年 8月下旬に行いました。
ご新規さんへの配布について
新規のゲーム関連講師のご契約者様はご希望があればお早めにお渡しします。
特に希望・要望がなければ配布スケジュールに沿っての紹介を行う流れの想定です。

