通信事業者の営業プロノウハウ
できること
【通信事業者(NTT)の意思決定と営業の進め方を教える内容(1000〜1300字)】
NTTは、技術的合理性や価格比較だけで意思決定する組織ではありません。社会インフラ事業者として、法規制、長期的な設備投資計画、運用負荷、自治体・国との関係、系列構造、ベンダーエコシステムなど、複数の前提条件を同時に成立させる必要があります。そのため、NTT向け営業では「技術の説明」よりも、「誰が、何を、どの順番で、どう納得するか」を設計することが本質になります。
私は、NTTグループを対象とした法人営業と、研究開発部門での価値言語化・共創設計の両方を担ってきた経験から、以下のような“NTTが動く提案プロセス”を実務レベルで教えることができます。
① 意思決定の層構造と役割の違いを理解する
・現場(運用/保守)は「止まらないこと」を最優先する
・サービス企画は「既存顧客価値との整合性」を重視する
・事業戦略層は「投資対効果と社会的意義」を見る
・経営層は「政治性・社会性・将来の説明責任」を判断する
→ 誰に、どの粒度で、何から説明するかが勝負
② 「変えてよい領域」と「変えてはいけない領域」を見極める
・通信インフラコア領域 → 変革は“慎重で段階的”
・顧客接点/サービス品質/新規価値領域 → “攻め”が可能
→ 技術提案は、“守りと攻め”を切り分けて設計する必要がある
③ 「NTTが動く言葉」を設計する
・“高性能”ではなく、“運用工数を下げられる”
・“新規技術”ではなく、“既存サービスの価値を強化できる”
・“導入効果”ではなく、“既存組織の関係線を乱さない導入可能性”
→ NTTが評価するのは 「負けない提案」 であり、必ずしも「勝つ提案」ではない
④ Win-Win型の共同価値提案(あなたの実績の中核)
・顧客のサービスや既存環境を“土台”にする
・自社の研究技術で新しい価値を上乗せする
・成果は顧客側のKPI(稼働率 / 接続品質 / オペレーション効率)で測定する
→ 顧客自身が「自分の成功」として社内で説明できる設計が鍵
⑤ 影響者マップと合意形成の順番
・決裁者より先に動かすべきは“影響者”
・部長層 → 技術リーダー → 企画責任者 → 本部長 → 経営層 の順で温度を揃える
・稟議資料は“紙1枚”→“3枚”→“最終資料”の三形態で育てていく
→ 「最初に大きい資料を出すと通らない」のはここが理由
【最終的に得られる状態】
・提案が「伝わる」だけでなく「社内で通る」状態になる
・研究開発テーマが机上ではなく、顧客の現場に届く
・顧客と“一緒に作る”関係が構築され、案件化率が上がる
・営業・研究・事業部が同じ言葉で動けるようになる
つまり私は、NTTという複雑な組織を前提に、
「技術を動かすための営業プロセス」と「合意形成の設計」
を、実務レベルの精度で教えることができます。


















