フリーランスにとって、まず第一に重要なのは、顧客を得る事です。言うまでもありません。

そして次に重要なのは、顧客との関係性。

よく顧客からはこんな要求があります。

「お客さんから仕様変更があったんだけど、些細な変更だから、コミでやってくれない?」

「今、提案中の案件があるんだけど、事前調査を少し手伝ってくれない?受注できたら、必ず発注するからさぁ」

などなど、結構ムシの良いことを言ってきます。

ここは、ピシャリと断って、クリーンな関係を心がけるというのもOKですし、「えー、貸しですよ〜」などと言って、少し恩を売るつもりで、無料で対応すると言うのも、アリです。

私は徹底して後者でした。その方が、なんだかんだで仕事が繋がる事が多かったからです。「営業経費」として考えていました。

契約書や仕様書で取り決めのない事は一切やらない、というフリーランスの方も居ました。だからといって、顧客がヘソを曲げてしまい、二度と仕事がもらえなくなる、なんて事はありません。そんな顧客とは取引しないに越した事はありません。顧客も、当然、商売をしているわけでお客様がいます。言われる側の気持ちも、わかるものです。

自分の性格なども考えて、どちらで対応するか、決めて構いません。

しかし、絶対にやってはいけないのは、顧客にとって、時と場合によって、態度を変える事です。

サラリーマンならば、臨機応変に対応を変えるのが良しでしょうが、フリーランスは、これをやってはいけません。

サラリーマンは背景に会社があります。顧客は会社を資本金や業績で評価し、関わる人たちを総合的に見て、どんな会社であるかという事を理解しようとします。

しかし、フリーランスは一人ですから、あなたの態度、発言、言葉が全てです。

「真面目な人だ」
「いい加減な奴だ」
「面倒見が良い」
「頼りになる」

あなたが実際どうであれ、顧客はあなたを見て、どういう人物であるかを理解しようとします。

会社でも、フリーランスでも、顧客にとってはこの、「理解すること」が大事なのです。理解が及ばない者とは、取引はしません。

理解の仕方が違っていても、それは顧客のせいですから、いずれ付き合いが深まれば、誤解部分も解消されるでしょう。

しかし、どうにも掴みきれない、という事になったらどうでしょう。警戒しますね。

先ほどの、ドライに行くか、ウェットに行くか、というところで、これが時と場合によって異なると、顧客はあなたの人柄やビジネスへの姿勢がわからなくなってしまいます。それは、やがて不審感情に落ちる事になりましす。

わかりやすい事。

フリーランスにとって、これがとても大事です。

わがままを言う人でも良い。

物言いがストレートすぎる人でも良い。

人付き合いが苦手な人でも良い。

とにかく、「こういう人なんだ」とわかる事が重要です。

自分そのもので仕事していいんです。

最初に色々着飾ろうとすると、顧客はちっとも見つかりません。