ダイエットサポート 22 「甘味料・人工甘味料は太らないのか?積極的に摂取するべきではない理由」
最近は、
「カロリーゼロ」から、「糖質0」へとシフトしています。
ダイエットのためには「糖質をカットする」ということがだいぶ広まってきましたね。
その中で、
「甘味料・人工甘味料」
について考えていきましょう。
人工甘味料は糖質0
人工甘味料は本当にたくさんあります。
*ここでは、「身体に良い悪い」は抜きにして、「体重増加への影響」だけで考えます。
有名なものでは、
・アスパルテーム
・サッカリン
・オリゴ糖
・キシリトール
・レアシュガー
などでしょうか?
上記ですと、アスパルテーム・サッカリンは人工甘味料
それ以下は自然にあるものを抽出して加工された甘味料となります。
甘味料はある程度の糖質を含んでいます。
なので、摂りすぎると体重は増えますよね。
一方で、人工甘味料は糖質0。
ということは、体重は増えないのでしょうか?
人工甘味料は血糖値・インスリンに影響を与えない
色々な研究がありますが、
「人工甘味料を摂取しても、血糖値・インスリン量に影響を与えない」
ということが事実のようです。
ということは、
人工甘味料摂取 → 血糖値上がらない → インスリン増えない → 脂肪は増えない
という図式が成り立ちます。
しかし、人工甘味料と糖尿病の関係を研究したところでは、このような結果になっています。
人工甘味料は糖尿病を引き起こす
金沢医科大学 准教授 櫻井勝先生の研究によると、
週1杯以上の人工甘味料による清涼飲料水の摂取は、7年後の糖尿病発生率が1.7倍であったとの報告をされています。
比較は3つのグループ
・水を飲む
・週1杯未満の人工甘味料
・週1杯以上の人工甘味料
「人工甘味料と糖代謝」砂糖類・でん粉情報2017.6
この結果では「肥満と関係なく糖尿病を発生させた」
と報告されているので、人工甘味料は肥満を引き起こしませんでしたが、糖尿病は引き起こしたということになります。
ただ、糖尿病になると血糖値のコントロールが難しくなるので、インスリンを使用することになり、その後、肥満となる可能性が非常に高くなります。
なので、継続的に観察を続けると肥満者が増えることが予想されます。
人工甘味料は摂食行動に影響を与える
人工甘味料により糖尿病になるメカニズムははっきりとはわかっていません。
これまでは、
「人工甘味料を摂取している」
という安心感から、余分に食べ過ぎてしまうために糖尿病や肥満になると考えられていました。
近年では、人工甘味料が味覚に及ぼす生理的な反応が影響しているのではないかと考えられています。
「甘いのに、血糖値が上昇しない」
という今までとは違う生理的な反応が、「摂食行動」を促進してしまうらしいのです。
人工甘味料の甘さに慣れることで味覚が鈍磨してしまうことが影響するそうです。
さらに、腸からの影響も考えられています。
腸も甘味を感じると
・インスリン分泌ホルモン放出
・糖の吸収を促進
という反応を示すのですが、その感覚がおかしくなってしまうことが影響しているのでは?と考えられるようになりました。
腸内フローラと人工甘味料
また、最近は腸内フローラ(腸内細菌叢)が人工甘味料により変化してしまうことが発表されています。
ここはまだ研究中の段階なのですが、どうやら悪い意味での影響を与えているようなので、なるべく摂りたくはないですね。
腸内フローラは消化・吸収だけでなく「免疫機能」の最重要機構になります。
体重管理と体調管理は関連し合うので、腸内フローラに悪い影響を与えているということは、体重の方にも影響を与えているものだと考えられます。
まとめ
・人工甘味料は直接的に血糖値上昇→インスリン増加→脂肪蓄積は起こらない
・人工甘味料を継続的に摂取すると、糖尿病になるリスクは上がる
・人工甘味料の摂取は味覚・腸からの反応を鈍磨させる
・人工甘味料は腸内フローラにも影響を与えるので、免疫機能の低下を招く危険性がある
どうしても糖質摂取を抑えられないのなら、人工甘味料を選択するのもありです。
ただ、人工甘味料によって避けられるのは「血糖値上昇→インスリン放出」のところだけ
上記のような悪い影響が考えられるだけでなく、本質的には
・糖質中毒
から抜け出せるわけではないので、いつかは辞めていかなくてはいけません。身体に悪い影響が強く出る前に。
禁煙でいうところの「ニコチンパッド」的に考えてうまく使いましょう。