新規事業の初期市場参入をプランニングする際に直面する課題が「マス市場への参入」を求められることです。

で、新規事業担当者は悩むわけです。マス市場にいきなり参入しようとしても、市場が動かないことを知っている担当者は、頭を抱えてしまいます。

新しいものを受け入れるのはイノベーター、アーリーアダプター、アーリーマジョリティ、レイトマジョリティという順番であることは個別ケースの特殊性を検討する必要がないくらい当たり前のことです。

しかし、営利事業を営んでいる組織においては、いつ、まとまった収益をもたらすのか?、早期にそれを実現できないのか?というチャレンジを受けることは、ある意味、不可避なことです。

大雑把な感覚ですが、まとまった収益の規模がアーリーマジョリティの中盤以降に到達した当たりで達成できる規模であることが大半です。それゆえ、マス市場に持って行かないと、規模が小さすぎるではないか!!という指摘を受けます。

ですが、市場には逆らえません。その市場の変化、進化のプロセスを体系化した理論に逆らっても、うまく行きません。

私たちはスティーブ·ジョブスやイーロン··マスクではないのです。凡人の集団が成功するためには、理論に忠実である方が成功確率が上がると思うのです。

私たちがやるべきはアーリーアダプターへの浸透戦略を立てる。その上で、アーリーアダプターで築いた評判をどのようにしてアーリーマジョリティへの展開に活かすか?の戦略を立てることです。

テキストに落とし込むと、たったこれだけですが、本当に実行するのは大変です。私自身も長年向き合っている課題ですが、いまだに、鬱になりそうになる重い課題です。

この課題に対して、こうやって乗り越えました。今、まさに戦っている最中ですという声をうかがえたら有り難いなと思っています。

(本稿は2023年に公開した記事の再掲です。)画像のタイトルを入れてください