新規事業おじさんのつぶやき Vol.35 UX,CXを伝える
新規事業担当者にとって一番重く、辛い課題の一つとして「UX,CXを伝える」ということは挙げてよいのではないでしょうか。
調査と称して、色々な人々に話を聞きに回ると、「内容はわかりましたが、それでどんな良いことがあるのですか?」という疑問をぶつけられます。
それに対して、「立て板に水を流す」ごとく語れるのであれば、苦労はしないわけで、それを見出すためにお話をうかがって回っているのです...というのが正直なところ。
そこで、ちょっと、考えてみました。
「見出す」という言葉の意味をです。
まだ、明確なものとして認識されていないものを「見つけ出す」ということを私たちはするのかな?と思うのです。
そもそも、商品化、サービス化ができていないものについて、どのようなユーザー体験(UX)、顧客体験(CX)が出現するか?を正確に予測するなど、預言者ではない私たちには不可能な話なんですよね。
それでも、これを商品化、サービス化することで、こういうUX,CXが実現できるようにして、こういう良いこと(ベネフィット)を実現したいのですということを練り上げて、具体的なイメージを作り上げて、それを伝えていけるようにする努力を積み重ねることが必要になります。
これらを本当に実行するのは大変なことです。
何が悲しゅうて、こんなことをしなくてはならないのか?と思う日々が延々と続きます。(だったら、やらなければいいだろ!!という声が聞こえてきそうですが、ここでは横に置きます。)
それでも....です。これが本当に実現した世界を見られるものなら見てみたい。
そんな思いを大事にする。
新規事業担当者にとって、ささやかな楽しみではないかと思うのです。
(本稿は2023年に公開した記事の再掲です。)