新規事業おじさんのつぶやき Vol.289 なぜ日本ではスタートアップは盛り上がらないのか
以下の記事が目に留まりました。
なぜ日本ではスタートアップは盛り上がらないのか
https://diamond.jp/articles/-/330356
>「日本のスタートアップの状況を良くするために大企業ができること」を問われば、最も有効なのは大企業がスタートアップと事業連携することではなく、スタートアップに経済合理的なリスクマネーを供給するために企業年金の運用先の1カテゴリーとしてVCに資金を流すことだと思います。
>つまり、スタートアップに関わる活動の中心を、経営企画室から年金運用を担う労務や経理に移すことですね。
何だって??? これはまた大胆な意見ですね。
>たとえばコーポレート・ベンチャー・キャピタル(CVC。事業会社が自己資金でファンドを組成し、主に未上場の新興企業に出資や支援を行う活動組織)等がスタートアップに直接投資をする際、担当の方々は往々にして「うちが求めているのはシナジーの創出であって、ファイナンシャルなリターンは二の次だ」と言われます。
>その結果、出資を受けたスタートアップが投資をした大企業に歩調を合わせることを求められ、下請けのような扱いになってしまうことが、時としてあります。
確かに、これはありそう。
>金銭的な投資リターンは求めず事業連携が最優先という目線で事業会社主導で投資が行われると評価額が高騰し、次回以降のラウンドでファイナンシャルなプレーヤーはなかなか手出しができないということも起こります。
>結果、未上場段階で十分な資金を集められないまま上場し、以降の株価が振るわないといったことが生じてしまう。
こういう問題も起こるのですね。
そして、最後に、わが国の課題を以下のように述べています。
>社会を挙げてスタートアップを応援する理由は、決してIPO社数を増やすことではないはずですよね。世の中に大きなインパクトを及ぼし、社会を発展させる企業の予備軍を増やしていくことが本質のはずです。
>今の日本は、生まれたての会社に出資するようなお金は増えつつあるんですけど、いわゆるグロースステージ、レイターステージのお金がまだまだ足りない。どのスタートアップも小規模なIPOを最初から意図しているわけではないと思うのですが、上場する以外に資金調達の手段がない以上、IPOせざるを得ません。
なかなか根深い問題ですね。
(本稿は2023年に投稿したものの再掲です。)

