新規事業担当をされているあなたに質問です。いきなりで恐縮ですが、ご容赦いただければと。

市場規模ではなく、市場機会規模を見る。これの意味、わかりますか。

これがピンとくる方は、いろいろ、苦労を重ねている方。社内の壁に何度もぶつかってきた方でしょう。

ピンとこない方は、ちょっと賢くなるかもしれない(本当???)機会として、おつきあいください。

新規事業の目論見、事業化プラン、収益モデル、事業規模....これらを報告する際、求められること。

市場規模は?

これをきいてくる側も、報告する側も、無意識のうちに、市場全体を置いているということはありませんか。

例を挙げます。

電気自動車向けのサービス事業を新たに立ち上げようとしています。

日本の登録車両台数は8000万台です。

このうち、2025年 EV率 ●〇%、2030年 △▲% だから...これくらいの市場規模で...

ここまでは、まあ、見解の相違、意見の対立は起こりません。

では、次に、その市場を前提として、事業規模をどう考えるか?

2025年 シェア 〇▲% 2030年 シェア ▲〇%

まあ、これもいいでしょう。

その次。市場参入戦略について。

初期市場はB2Bユーザーに集中して、事業モデルを構築、立ち上げして....

ここで、きいてくる側との対立が起こります。

B2Bユーザーの市場なんて小さいじゃないか。そんなところからやっていたら....

で、ここで考えなくてはならないことがあるのです。

では、私たちが参入する機会はどこにあるのですか?どこに見出すのですか?

市場全体規模に対して、〇▲%をまんべんなくいただくなどというシナリオはあり得ないのです。マクロ経済予測ではないのですから。

個々の企業はターゲットを定めて、そこでシェアを獲得していくわけです。みんなわかっているはずなのに、忘れがちです。

それゆえ、これを訴えたいのです。

(本稿は2023年に投稿したものの再掲です。)
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