以下の記事が目に留まりました。

新規事業構想で「アイデア発想力」を高める3つの手法
https://business.nikkei.com/atcl/gen/19/00443/072000031/

アイデア発想の基になる情報や知識、知見を蓄積する
アイデア発想力というと「ゼロからイチを生み出す」というイメージを持たれがちですが、実際は既に存在するものや、自分がこれまで生きてきた中で培ってきた経験、そこから得られた情報、知識、知見など、自分の頭の中にあるものを組み合わせることでアイデアは生まれてきます。自分の中にストックされているものが多ければ多いほど、新たな組み合わせによって新しいアイデアが生まれやすくなり、ストックが少ない状態ではどうしてもアイデアの発想は乏しくなります。数多くの事業やサービスを経験してきている人ほどアイデア発想力にたけているのはこのためです。

誰もが口をそろえて、これを言いますよね。本当にその通りで、アイデアを発想できないことを嘆くのではなく、嘆く時間をストックを貯めることにあてましょう。

アイデア発想のための手法やフレームワークを活用する
その際の注意点は、プロダクトやソリューションそのものの類似性だけでなく、「提供する価値や解決する課題が同一または類似」なものも検討すべきだということです。例えば、アミューズメント・娯楽産業の競合や代替品として、スマートフォンのアプリゲームやソーシャルゲームなどがあります。一見、全く別の産業のようでいて、余暇時間の娯楽や暇つぶしという観点では、非常に近い価値提供や課題解決を提供しているからです。

フレームワークの活用自体については、改めて触れることはないと思いますが、上記注意点は意外に見落としがちで、考えが及ばないということがよくあります。意識して考えるように努めたいものですね。

集合知を活用する
この集合知の活用がアイデア発想の有効なアプローチであることは間違いないのですが、筆者はこれまでの経験から「集合知に期待しすぎない」ことも重要だと考えています。ブレストでいえば、参加者の能力や経験、前提となる知識や知見、事業に対する意思やコミットメントには差があります。ブレスト参加メンバーの人数や各人の性質・能力、アジェンダや議論の前提など、いくつかの条件がそろわないと有意義な結果にならないケースが多いのです。

この指摘が本稿の中で一番大事だと思うところです。
「集合知の活用をやりました」ということのためだけになっているケースが、残念ながら、散見されます。
ブレイクスルーに必要な知見を持った人にたどり着くまで、体当たり作戦を続ける。
このことを覚えておいていただけたらと思います。

(本稿は2023年に投稿したものの再掲です。)画像のタイトルを入れてください