新規事業おじさんのつぶやき Vol.179 富士通が「日本最大規模の社内SNS」を導入した本当の狙い...から学びを得る
以下の記事が目に留まりました。
社員12万人全員がひとつのSNSに入っている…富士通が「日本最大規模の社内SNS」を導入した本当の狙い
社員12万人全員がひとつのSNSに入っている…富士通が「日本最大規模の社内SNS」を導入した本当の狙い 「変われないかもしれない」と思っていた富士通の大変化
https://president.jp/articles/-/69909?page=1
えっ、この記事から新規事業君、新規事業さんの学びを得る??? 何それ??? と思われる向きもあるかと思います。
ここはひとまず、おつきあいいただければと。
>富士通は製造業から始まった伝統的な企業ですから、ご多分にもれず「良いものをつくれば売れる」というプロダクトアウトの思考が埋め込まれているわけです。より良いものをつくろうとして、ともすればものすごく機能が豊富なものをたくさんつくろうとする。
>そうなると、もちろん高くなるはずなのですが、それを今度は「お客様のためにできるだけ安く売る」というのが富士通のビジネスモデルでした。日本型SIビジネスの特徴は「お客様の要件を聞いて、それを忠実に実装すること」でしたから、その過程で自ら何かを考えて提案するという行動がほとんどありませんでした。
これはすご~くよくわかるんです。私自身、大手電機メーカーで34年働いてきた人なので、電機メーカーの思考回路は手に取るようにわかるのですが、そんな私が抱いた感想です。
「あっ、どこも同じなんだ」。
>リッジラインズが提供しているコンサルティング・ビジネスでは、その探しにいくプロセスに価値を感じてもらい、そこに対価を支払っていただいております。我々は個々のビジネスモデルの特徴を理解しておくことが重要な気がしています。
>一方で、GAFAMと呼ばれる米国のプラットフォーム企業は、サービス提供によって実現される「付加価値」を軸にしてビジネスをしています。GAFAMは日本企業と何が違うのかと考えたときに、「働いている人たち一人ひとりが個体として強く、それぞれがいろいろな意見を言い合い、ぶつけ合いながら一緒になって新しい価値をつくっていこうとしている姿勢」だと思うに至りました。
>しかし、これから求められるのは、変わっていく環境において、自分としてどう考え、必要に応じて自分自身をどう適合させていくのかを明確にコミュニケートできる能力ではないか。これは個人の集合体としての組織である企業でも同じことではないかと思います。
新規事業君、新規事業さんにとって深い学びになると思うのが上記のくだりです。「価値」を中心にして、事業を創造するということ。これに尽きます。そして、その価値創造ベースでことを進める辛い闘いを生き抜くには「強い個」であることが求められるということですね。
>ただ、社内SNS上でいろいろなコミュニティが立ち上がり、そこで様々な議論が出始めています。「自分はこう思う」という意見が出ると、それに「いいね」ボタンで賛同を示し、改善案や対案を示すことも増えています。そこはポジティブに感じていて、10~20年前には見られなかった状況です。
>自らコミュニティを立ち上げ、何かイニシアチブを取っていこうという声が上がり始めたのはすごい。過去にはやはり階層があって、現場の声がなかなか届かなかった。そのギャップのせいで組織が停滞することもありましたが、それがフジトラの活用で克服されつつあると思っています。
新規事業君、新規事業さんはありとあらゆるメディア、チャネルを使って発信することが重要であると、常々、思うものでありますが、富士通様の社内SNSの事例は勇気づけられるものだと私は感じました。他にも多くの学びがあるのですが、このくらいにしておきましょう。
(本稿は2023年に投稿したものの再掲です。)

