皆さん、ジャック・ウェルチ(Jack Welch)は御存知ですか。

50代以上であれば、「知ってるよ」という方が多いかと思いますが、40代以下では、御存知ない方が多いかもしれません。

ジャック・ウェルチは20世紀終盤に近づいた頃、当時、業績に陰りが出ていたGEのCEOに就任し、GEを大胆に改革し、20世紀最高の経営者とまで呼ばれたこともある方です。(ただ、21世紀の今日、GEはかつての輝きを失って、苦しんでいるのはジャック・ウェルチに原因があるという声もありますが、それは置いておきましょう。)

そんなジャック・ウェルチが語っていたことの一つに以下のものがあります。
(出典を探したのですが、見つからないので、こんな趣旨のことを言っていたという私の記憶で記載します。)

「経営は一種の専門職」

これを目にした20世紀末頃の私は、「へ~。そうなんだ」位にしか思いませんでした。(まだ、課長に昇格する前の頃の話。)

それから20数年が経った今日。

このことが理解されていないことによるマイナスがそこかしこにあることに気づかされます。

「経営」は最もつかみどころのない、だけど、そのカバーする範囲は広く、複雑な要素が絡み合う究極の専門領域である。

どうでしょう。ここから何か気づくことはありませんか。

わが国では、「つかみどころのない、だけど、そのカバーする範囲は広く、複雑な要素が絡み合う」という類の、一言で言うと「わかりにくい」ことに対する評価が低いのではないか?と考えさせられます。

「新規事業開発」も、「経営」に比べれば、範囲は狭く、複雑度はかなり下がるものの、「わかりにくい」専門領域であると私は思います。

なのですが、「新規事業開発」を一つの専門領域と捉えている方々は多くないのではないかと感じます。

では、「新規事業開発」を一つの専門領域として捉えたら、どのような手を打って行けるのか。

このことについては、機会を改めて触れていこうと思います。

(本稿は2023年に投稿したものの再掲です。)画像のタイトルを入れてください