以下の記事が目に留まりました。

「トヨタ生産方式」で新ビジネスを生み出す--ボトムアップ型の事業創出プログラム「B-project」の狙い
https://japan.cnet.com/article/35193991/

「トヨタ生産方式」と新ビジネスの創造がにわかに結びつかないのですが、読んでいくにつれて、さすが、世界のトヨタ。畏れ入りました。

>大手企業で続々と取り組みが始まっている新規事業創出の動き。それは年間売上高30兆円超、世界第1位の自動車販売台数を誇るトヨタ自動車も例外ではない。2018年度からスタートした新規事業創出プログラム「B-project」には、自社やグループ会社の従業員から、毎年数百件の熱意ある事業アイデアが寄せられるという。

まず、この事業アイデアが寄せられる数に圧倒されますね。

>豊田章男氏が2018年、自動車業界は「100年に一度の大変革の時代」にあるとし、「車をつくる会社からモビリティカンパニーへ」と大号令をかけたことが仕組みを見直すきっかけになった。対象領域を広げ、社内公募制にして「全社を巻き込んで推進する」方向へと舵を切り、革新を意味する「Break through」の「B」をとったB-projectが誕生した。

トップのビジョンに基づく大号令があったと。なるほど。

>協力会社にAlphaDriveを選んだのは、B-projectの肝となっている「リーンスタートアップ」および「ステージゲート」の方式を同社が提案したことから。初めは最小限のコストと期間で製品、サービスを開発し、顧客の反応をもとにブラッシュアップしていく、近年のベンチャー・スタートアップ企業で採用されることの多いリーンスタートアップ。その手法は、藤原氏いわく「トヨタ生産方式と同じ考え方」であり、ステージゲート方式も「トヨタの文化、仕事の進め方にマッチすると感じた」という。

リーンスタートアップとステージゲート方式がトヨタ生産方式と同じ考え方、トヨタの文化にマッチすると。
いや、もう、ここまで徹底している大手企業って、どれだけあるのでしょう?と唸らされます。

>インキュベーションフェーズからは業務として本業の2~3割程度の工数を割けるようになり、ステップが進むに従って一定の予算も与えられる。
これも凄いことですね。
>「ステージゲート方式」は「トヨタ生産方式の考え方に近い」と藤原氏は語る。「トヨタ生産方式」とは、必要なものを必要な時に必要なだけ作る「ジャスト・イン・タイム」の考え方と、不良品を造らないために異常があれば止まる仕組みである「自働化」、主にこれら2点を組み合わせた物づくりの現場での鉄則と言えるようなもの。最初から過剰な予算や期間を与えず、その段階(ステージ)で必要な項目のみを検証し、審査(ゲート)で異常(その段階での品質基準を達成しているかどうかなど)を察知して次のステージに流していいかどうかを判断する。そう聞くと、たしかに「ステージゲート方式」そのものだ。

なるほど。そういうことなのか。

>永田氏によれば「自分の初期アイデアに固執しない人」だという。「高齢者の移動をサポートしたい、といったアイデアはよくあるが、実際に顧客に話を聞きに行くと、課題の本質は別にあることが分かるケースも多い。そこで自分のアイデアに固執せずピボットできるか、そういう姿勢をもてるかどうかが大事。

これは本当にその通りというもので、なかなか、できないことではありますが、大事なことです。

(本稿は2023年に投稿したものの再掲です。)画像のタイトルを入れてください