新規事業おじさん®のつぶやき Vol.531 太陽光発電パネルの寿命とリサイクル(前編)
(本稿は2025年に掲載したものの再掲です。)
以下の記事が目に留まりました。
太陽光発電パネルの寿命とリサイクル(前編)
https://pps-net.org/column/120658
太陽光発電が当たり前の存在になって久しいですが、太陽光発電パネルにも寿命があります。当然、寿命が来れば、廃棄しなくてはなりません。
>2022年には日本の太陽光発電による年間電力供給量が926億kWhを超え、2011年と比較して約20倍に達し、全再生可能エネルギーの9.6%を占めるまでに成長しました。
>近年では、電力の買取価格の低下などの影響で年間の導入量は減少傾向にありますが、それでも累積発電量は増加を続けており、再生可能エネルギーとしての太陽光発電の重要性は今後さらに高まると考えられます。
このように、太陽光発電の普及はさらに進んでいくと予測されています。
>太陽光発電パネルの寿命は通常20〜30年とされ、25年の出力保証期間内では初期性能の80〜90%を維持できます。適切な設置環境とメンテナンスが行われれば、30年以上の運用も可能です。しかし、パワーコンディショナー(インバーター)は10〜15年で寿命を迎えるため、定期的な点検と交換が必要です。また、設計や施工の不具合、災害、故障、リプレイスなどの要因により、パネルは製品寿命よりも早期に廃棄されることも考えられます。
パネルの寿命を20年とすると、2030年代に入ると、大量に廃棄パネルが発生することが予想されます。
>2030年代には、FIT制度の下で設置された大量の太陽光パネルが寿命を迎え、年間最大50万トンもの廃棄物が発生することが予測されています。この「大量廃棄時代」に対する対応は、持続可能な社会の実現に向けた重要な課題となります。
実際に、こんな予測が出ています。
では、パネルのリサイクルに向けた取り組みを見ていきましょう。
>我が国では、年間約4,400トンの太陽光発電用パネルが使用済みとなり、そのうち約3,400トンがリユースされ、約1,000トンがリサイクルまたは処分されると推計されています。
>しかし、年間の排出量が少ないため、リサイクル施設の稼働率は低く、事業としての採算性に課題があります。また、現行の制度では排出事業者にリサイクル義務が課せられていないため、コスト重視の処理方法が選ばれることが多く、十分なリサイクルが行われていないのが現状です。再生可能エネルギー特措法では、10kW以上のFIT/FIP対象事業に廃棄費用の積立が義務付けられていますが、対象外事業には新たな費用回収やリサイクル費用積立の仕組みが必要です。
現状は「未整備」と言わざるを得ないようです。今から、仕組み作りを進めないといけない状況にあると言えます。
>AGC株式会社は、日本で初めて太陽光パネルのカバーガラスをリサイクルしてフロート板ガラスを製造する実証試験に成功しました。今回の試験では、約5トンの廃カバーガラスを低温熱分解技術で精製し、フロート板ガラスへの再利用を実現しました。カバーガラスはパネル重量の約60%を占め、従来は透過率を高める成分が含まれていたためリサイクルが困難でした。しかし、AGCの新技術により、廃カバーガラスがフロート板ガラスとして再利用可能となり、リサイクルの推進により天然資源の節減や温室効果ガスの削減に貢献することが期待されています。
AGCの事例が紹介されていますが、リサイクル技術の開発が進められています。これらの技術を社会実装していくことが課題となります。

