操作講座を受けても不安が消えない理由
操作講座を受けても不安が消えない理由

それ、自然です
操作講座を受けたのに、不安があまり減らない。
むしろ「次は何を学べばいいのだろう」と焦りが残る。
そのような感覚はありませんか。
「操作は分かったのに、仕事になる気がしません」
「作れるようになったはずなのに、出すのが怖いです」
「結局、何が正しいのか分かりません」
こう感じるのは、とても自然です。
操作講座は“できること”を増やしますが、“安心の置き場所”を変えるとは限らないからです。
ここで大切なのは、操作講座が無意味だという話ではありません。
操作講座が役に立つ場面は、もちろんあります。
ただ、操作講座で不安が消えないときは、
不安の正体が「操作」ではない可能性が高いのです。
構造の説明
操作講座を受けても不安が消えないのには、理由があります。
それはあなたの意志や才能ではなく、学習と仕事の構造によるものです。
1)「操作ができる」=「仕事ができる」ではありません
操作講座で身につくのは、基本的にこれです。
- ツールの使い方
- 機能の使い方
- 作業の手順
これは大切です。
ただ、仕事で求められるのは操作だけではありません。
仕事で止まりやすいのは、次のような場面です。
- 何を作るか決める
- 何を優先するか決める
- 何を削るか決める
- どこで終えるか決める
つまり、判断です。
操作ができても、判断がないと止まります。
だから不安が残ります。
2)操作講座は「正解の手順」を与えますが、現場は「正解がない」ことが多いです
講座は、学習者が迷わないように
- 正しい手順
- 正しい操作
- 再現できる工程
を提供します。
そのため、学習中は進みやすいです。
しかし実務は、こういう状態が普通です。
- 指示が曖昧
- 目的が曖昧
- 情報が多い
- 期限が短い
- 修正が入る
正解の手順がない場面で止まりやすい。
操作講座は「手順がある世界」で強い一方、
「手順がない世界」で安心を作るとは限りません。
このギャップが、不安として残ります。
3)不安は「不足」ではなく「責任」から生まれることがあります
操作講座を受けても不安が消えない方は、真面目な方が多いです。
真面目な方ほど、こう考えやすいです。
- 失敗したくない
- 間違えたくない
- 期待を裏切りたくない
これは、責任の感覚です。
責任の感覚が強いほど、不安は消えにくいです。
なぜなら、操作を覚えても「結果」は保証されないからです。
結果が保証されない世界で動くには、
「判断の基準」と「終わりの基準」が必要になります。
それがないと、不安は残ります。
4)操作講座を増やすほど、選択肢が増え、不安が増えることがあります
操作講座を受けるほど、できることは増えます。
ただし同時に、選択肢も増えます。
- どの機能を使うか
- どのやり方を採用するか
- どれが正しいのか
基準がない状態で選択肢が増えると、不安は増えやすいです。
つまり、不安を消すために講座を増やしたのに、不安が増える逆転現象が起きることがあります。
判断の視点
ここで、不安が軽くなる切り口を1つだけお渡しします。
今日の判断の軸(1つだけ)
- 不安が消えるのは「操作が増えたとき」ではなく「基準が決まったとき」です
操作は手段です。
不安の正体が判断である場合、必要なのは「見る基準」です。
たとえば、基準は次のような形で十分です。
- 目的:何のための制作か
- 相手:誰に見せるか
- 優先:何を先に伝えるか
- 終わり:どこでOKにするか
このうち一つでも決まると、制作は進みやすくなります。
そして、進む経験が積み上がると、不安は少しずつ薄まります。
例えるなら、料理教室と似ています。
包丁の握り方が分かっても、献立が決まっていないと作れません。
献立(目的)が決まると、必要な道具と手順が決まります。
操作講座で不安が消えないときは、献立がまだ曖昧な状態です。
制作への接続
ここまで読んで、「ではどう戻せばよいのか」と感じた場合、今日は講座を増やす必要はありません。
基準を1つだけ置いて、制作に戻ります。
迷ったときの戻り方(短い4つ)
制作の途中で不安になったら、次の4つだけ確認してみてください。
- いまの目的は何ですか(1行)
- 見る人は誰ですか(1人)
- その人が最初に知りたいことは何ですか(1つ)
- 今日の終わりの基準は何ですか(1つ)
“終わりの基準”は、次のような簡単なもので十分です。
- スマホで読める
- 主役が1つ
- 余白が苦しくない
終わりが決まると、始めやすくなり、手が止まりにくくなります。
よくあるズレ(やさしく修正)
操作ができれば不安は消える
→ 不安の正体が判断である場合、操作では消えにくいです。講座を増やせば安心する
→ 基準がないまま増やすと、選択肢が増えて不安が増えることがあります。不安は自信がないから
→ 多くの場合、終わりの基準がないために不安が残っています。
最後に
操作講座を受けても不安が消えないのは、あなたの問題ではありません。
不安の正体が「判断」であるだけです。
では、基準を1つだけ置いたうえで、制作に戻りましょう。

