行動できないのはやる気の問題ではない
行動できないのはやる気の問題ではない

それ、自然です
やろうと思っているのに、動けない。
手をつけたいのに、なぜか体が止まる。
そのような感覚はありませんか。
「今日こそやろうと思ったのに、結局できませんでした」
「やる気がないわけではないのに、動けません」
「やろうとするほど、怖くなります」
こう感じるのは、とても自然です。
そして、ここを「やる気がないからだ」とまとめてしまうと、さらに苦しくなりやすいです。
行動できないのは、多くの場合、やる気の問題ではありません。
起きているのは、判断と安心の条件が整っていない状態です。
つまり「動けない」の正体は、怠けではなく、止まる理由がある状態です。
構造の説明
行動できないとき、心の中では意外とたくさんのことが起きています。
それを“構造”として整理します。
1)行動とは「決める連続」なので、基準がないと止まります
行動は、気合いで押し切るものに見えがちですが、実際は「決める連続」です。
- いつやるか
- 何からやるか
- どこまでやるか
- 何を捨てるか
- どこで終えるか
この決める連続に、基準がないと止まります。
止まるのは自然です。
基準がない状態で決め続けるのは、かなり疲れるからです。
2)「失敗の定義」が大きいほど、行動は重くなります
行動できないとき、裏側にあるのはこれです。
- 失敗したくない
- 間違えたくない
- 恥をかきたくない
この気持ちが強いほど、「失敗の定義」が大きくなります。
失敗の定義が大きいと、
- 出すのが怖い
- 反応が怖い
- 修正が怖い
となり、行動が重くなります。
つまり、行動できないのは、やる気がないのではなく、
失敗の基準が大きすぎて安全に動けない状態になっていることがあります。
3)「やること」が曖昧だと、行動は開始できません
行動できないとき、「やること」が曖昧になっていることが多いです。
- 何から始めればよいか分からない
- どこまでやればよいか分からない
- 終わりが分からない
この状態で「頑張って始める」は難しいです。
行動は、具体があるほど軽くなります。
逆に、曖昧なほど重くなります。
4)“評価”を先に想像すると、手が止まりやすくなります
デザインの行動が止まるとき、よくあるのがこれです。
- これを出したらどう思われるか
- 下手だと思われるのでは
- 仕事にならないと思われるのでは
評価を先に想像するほど、行動は重くなります。
評価の想像は、目的の想像ではありません。
目的から離れるほど、行動は止まりやすくなります。
判断の視点
ここで、行動が戻りやすくなる切り口を1つだけお渡しします。
今日の判断の軸(1つだけ)
- 行動できないときは、やる気ではなく「安心して動ける条件」が不足しています
安心して動ける条件とは、難しいものではありません。
多くの場合、次のどれかが欠けています。
- 目的が1行で言えない
- 最初の一手が決まっていない
- 終わりの基準がない
- 失敗の定義が大きすぎる
このうち一つを整えるだけで、行動は戻りやすくなります。
例えるなら、運転と似ています。
運転できないのは、やる気がないからではなく、
道が暗い、標識がない、目的地が分からないなど「条件」が揃っていないから怖いのです。
条件が整うと、人は自然に動けるようになります。
制作への接続
ここまで読んで、「ではどう戻せばよいのか」と感じた場合、今日は大きな努力ではなく、条件を一つだけ整えます。
行動が止まったときの戻り方(短い4つ)
次の4つのうち、どれか一つだけ決めてください。
- いまの目的は何ですか(1行)
- 今日やる最初の一手は何ですか(10分でできる1つ)
- 今日の終わりの基準は何ですか(1つ)
- 失敗の定義を小さくするなら、どこまでなら安全ですか(1つ)
どれか一つが決まると、行動は軽くなります。
“終わりの基準”の例(1つだけで十分です)
- スマホで読める
- 主役が1つ
- 余白が苦しくない
このうち一つが満たせたら「今日はOK」にします。
終わりが決まると、始めやすくなります。
よくあるズレ(やさしく修正)
やる気が出たら動ける
→ 動ける条件が整うと、やる気は後からついてくることが多いです。完璧にやらないと意味がない
→ 完璧を条件にすると、行動が止まりやすくなります。怖いのは弱いから
→ 怖いのは自然です。条件を整えることで動きやすくなります。
最後に
行動できないのは、やる気の問題ではありません。
安心して動ける条件が揃っていないだけです。
では、条件を一つだけ整えたうえで、制作に戻りましょう。

